抗生剤には多くの種類がありますが、 その中でも使用頻度の高い次の4種類について、 その上手な投与方法を考えてみましょう。
ペニシリン系 セフェム系 ニューキノロン系 マクロライド系
ペニシリン系 と セフェム系 の効果の期待値は、「 血中濃度 が 最小発育阻止濃度 (
) を超える時間 」の 治療観察時間 に対する割合(
)が大きいほど、 高くなります。ニューキノロン系の効果の期待値は、 最高血中濃度(
の 最小発育阻止濃度 に対する比率(
)が大きいほど、 高くなります。マクロライド系の効果の期待値は、 血中濃度を治療観察時間に渡って積分した値(
)の 最小発育阻止濃度 に対する比率 (
) が大きいほど、 高くなります。したがって、 血中半減期がすべての抗生剤で8時間であると仮定した場合には、 ペニシリン系 と セフェム系 は 8時間ごとに1日量の3分の1量ずつを投与し、 ニューキノロン系は 24 時間ごとに1日量を投与し、 マクロライド系は 12 時間ごとに1日量の2分の1量ずつを投与するのが良いとされています。 もちろん、 薬物によって血中半減期はまちまちですので、 必ずしもこれに従わなくていい場合もあります。 また一日投与量は安全性を考慮してそれぞれの薬物ごとにその最高量が決まっています。
抗生剤の効果期待値を上げるためには、 このように、 最小発育阻止濃度に代表されるような「 薬力学( PD )」と 時間血中濃度曲線に代表されるような「 薬物動態学( PK )」とを組み合わせて考えなければなりません。
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