場がする仕事のパラドックス
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2025.02.04
一般的には、物質は仕事をされると、エネルギーを受け取って、持っているエネルギー量を増やします。例えば、一様な重力場の中で重力の方向と反対方向に力を受けてゆっくりと移動させられると、その物質の位置エネルギーが増加します。
しかし、場の作用力によって移動させられた物質は、増加した運動エネルギーの分だけ位置エネルギーが減少しています。したがって、物質は仕事をされるけど、エネルギーを受け取っていないということになります。
ここのところはどう考えればいいでしょうか? 答えは、「 物質は重力場を作っている物質によって仕事をされるけど、同時にその物質に対して同じ量の仕事をしているから。」です。
この考え方は、バネによる弾性エネルギーについても当てはめることができます。バネが重りに対して力を作用させると、作用反作用の法則により、重りはバネに対して同じ大きさの力を作用させるからです。バネによる振動も、その最中は2つの物質間で等量のエネルギー交換を行っているのです。