(1) 物質波( ド・ブロイ波 )
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ド・ブロイは、 電磁波に粒子性があるのだから、 逆に、 物質には波動性があると考えました。 そして、 電子などの小さな粒子の運動については、 その波動性は無視できないものであると考えたのです。
電磁波の運動量 :

粒子の運動量 :


は、 公私混同のようで、 私はあまり良い印象を受けません。-
ド・ブロイは「 原子核の周囲を回る電子は、 電磁波と同じ速さで伝わる物質波の性質を持っていて、 その波長の整数倍が軌道の1周の道のりになっている。」と考えました。
そこで、 円軌道の半径を
としますと、 次のようになります。

は、 ボーアの量子条件( 1自由度 )と言われます。-
水素は、 太陽光のような多数の振動数の電磁波が混合した光を浴びると、 その中のある振動数の電磁波たちだけを吸収します。 それは、 水素原子の中の電子が、 その物質波の波長の整数倍になっている軌道を乗り換えて原子核から離れて行くためのエネルギーとして利用しているからです。 水素原子が吸収する電磁波たちの振動数は、 次の式で表されます。

この式から、 電子の持つ力学的エネルギー( 運動エネルギー と 位置エネルギー の和 )は次のように表されます。( 電子が原子核から無限大に離れているときの位置エネルギーを
としています。)
軌道を回る電子の質量を
、 速さを
、 電荷量を
とし、 電子の軌道の半径を
とすると、 向心力
クーロン力 より、 次の式が成り立ちます。
また、 軌道の位置エネルギーは次のように表されます。

と
より、 次の式が成り立ちます。
ここで、
より
これを
に代入すると、
これを
に代入すると、
と
より次の式が成り立ちます。
これに次の具体的な数値を代入してみます。

すると、次のようになります。

これは
に一致しています。 ということは、 水素原子の中の電子の力学については、 ボーアの考え方で間違いないことが証明されたということです。 つまり、 公私混同が行われていると言った私がいけなかったようで、 また「 物質波 」という概念が成立するということです。
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