病気の3大病態は、炎症( @ ) と 変性( A B C など ) と 機能障害 であり、病気の2大病理は、炎症( @ )と 腫瘍( C )です。ここで言う病理とは、顕微鏡で見る病気になった組織や細胞の集団のことです。病理という切り口で病気を見ると、主に炎症による病気 と 主に腫瘍による病気 の2つに分けることができます。しかし、胃カメラでよく見つかる ポリープ と 腸上皮化生 は、正確に言うとそのどちらにも属しません。ポリープは増殖という観点からは腫瘍の一種のように思われますがそうではありません。腫瘍( Tumor )は病理的には腫瘍( Neoplasia )であり「遺伝子組み換えを本質とする新生物の発生」です。それに対して、ポリープ( Polyp )は病理的には過形成( Hyperplasia )であり、それは「特定細胞の炎症反応性増殖」です。また、腸上皮化生は胃の細胞が腸の細胞へと変化することで、腫瘍の一種のように思いますがそうではありません。病理で言うところの化生( Metaplasia )とは「遺伝子の分化ON-OFF機構障害による 発現形態変化」のことです。
@ Inflammation( 炎症 )
A Hyperplasia( 過形成 )
B Metaplasia( 化生 )
C Neoplasia( 腫瘍 )
これらの4つの病理形態はいろんな関係性を持っています。Cはしばしば@を伴います。@が長期間にわたり継続すると、BやCを引き起こします。たとえは、ヘリコバクターピロリ菌による慢性胃炎からは腸上皮化生や胃癌が発生することがよくあります。また、Bのあるところに@が加わるとCが発生しやすくなります。そういう経過をとって発生した胃癌は、腸上皮から発生したような形態をしていて比較的進行の遅い分化型腺癌になります。Aは激しかった@が急に収まって粘膜が一気に再生するときに起こることがあります。胃ポリープがそうです。
2大病理が 炎症( @ )と 腫瘍( C )というのは、AやBは広い意味での@として取り扱われるからです。その理由は、Cが周りの環境にはお構いなしに自分勝手に増殖するのに対し、AやBは@と同様に周辺の環境の影響を受けて一時的反応的に発現してくるからです。