ハーモニックス
音楽と物理学 へ戻る
ばいおりんの日常的物理学文集 へ戻る
2017.05.07_____

  バイオリンのハーモニックス ( フラジオレット ) という奏法について説明します。

  開放弦の音の階名を ド とします。
  張られた弦の長さを 1 とします。 ( 実際は約33cmです )

  コマから 1/2、 1/3 または 2/3、 1/4 または 3/4、 1/5 または 4/5、 1/6 または 5/6 の長さの位置に軽く指を触れて弓圧をあまりかけずに素早く弓を動かし、最後は弓も指も弦から離します。
  すると、 それぞれ、 1オクターブ上のド、 1オクターブ上のソ、 2オクターブ上のド、 2オクターブ上のミ、 2オクターブ上のソ の音となって残響よく響きます。

  弦の長さが n 分の1 になると、 固有振動の基音の振動数は n 倍になります。

  ドミソドの和音の振動数比は 4:5:6:8 です。

  ドの音の2倍の振動数である音は、 1オクターブ高いド の音です。
  ドの音の3倍の振動数である音は、 1オクターブ高いドの音の2分の3倍の振動数の音であり、 それは1オクターブ高いソの音です。
  ドの音の4倍の振動数である音は、 1オクターブ高いドの音の2倍の振動数の音であり、 それは2オクターブ高いドの音です。
  ドの音の5倍の振動数である音は、 2オクターブ高いドの音の4分の5倍の振動数の音であり、 それは2オクターブ高いミの音です。
  ドの音の6倍の振動数である音は、 2オクターブ高いドの音の2分の3倍の振動数の音であり、 それは2オクターブ高いソの音です。

  ハーモニックス奏法は 倍音奏法 とも言われます。 それは、 ある特定の倍音を取り出して響かせる奏法です。 ということは、 ド が基音となっている固有振動の倍音は、 1オクターブ上のド、 2オクターブ上のド、 3オクターブ上のド、 ・ ・ ・ ・ だけではなく、 ソ や ミ の音もあるということです。 1の指(人指し指)でしっかりと弦を押さえながら4の指(小指)を伸ばして軽く弦に接触させて弓を軽くして速く移動させて高い音を出すピッチ奏法は演奏でよく用いられます。

  ハーモニックスの使い道は演奏以外にもあります。 私は調弦する時にコマから 1/3 の3倍音を用いています。 また、 楽器がよく鳴るようにするためにコマから 2/3 の3倍音を用いています。 弓をゆっくり動かしながら、 最初はハーモニックスを鳴らし途中から指を弦から離すのです。 何回か続けた後に曲を演奏すると大変よく楽器が鳴ります。