体外式衝撃波結石破砕装置
医療と物理学 へ戻る
ばいおりんの日常的物理学文集 へ戻る
2012.02.07


  ヒトの脳の活動電位を記録する脳波において、 リラックスしているときに発生しやすい の 波の集まりは 波 と言われます。 「 波音楽 」 というのがありますが、 それは、 のような ヒトの耳に聞こえない超低音を混入させている曲ではなく、 ヒトをリラックスさせて、 波を増やす効果のある曲という意味です。

  一方、 人の耳を刺激してアドレナリンを放出させ ナーバス( 緊張状態 )にさせるのが、 ショックウェーブ( 衝撃波 )です。 衝撃波は音の仲間です。 超音速戦闘機が発生させる空気圧の波が、 衝撃波の代表です。「 ドーン 」という恐ろしい音がします。 しかし、 普段は悪役を演じている彼らも、 医療の世界に来ると、 ヒーローまたはヒロインの役柄を演じさせられます。

  体外式衝撃波結石破砕装置は、 尿管や膵管の中にひっかかっている結石を、 衝撃波で砕いて砂状にします。 その原理は、 衝撃波の発生   衝撃波の収束   衝撃波のエネルギー の 剛体の塑性変形のためのエネルギーへ の転換  の3ステップから成ります。 は、 コイルに電流を流して磁界を発生させ金属板を振動させることによって、 衝撃波を発生させます。 は、 半楕円球 ( 半切回転楕円体 ) を用いて、 一方の焦点で衝撃波を発生させ、 結石の位置に設定されたもう一方の焦点で衝撃波を収束させます。 は、 東北大学先進医工学研究機構教授の高山和喜先生によりますと、 人体は衝撃波を水のように透過するので比較的衝撃波によるダメージを受けにくく、 衝撃波が結石を粉砕するのは、 結石内部の応力波伝播が関与しているとのことです。