なぜ鏡が左右反転させると思ってしまうのか?
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2022.05.23_____

 平面鏡に正対したとき、鏡は映し出す物を前後反転させるだけであって、左右反転させてはいないのですが、なぜ私達は間違ってしまうのでしょうか?

 その理由を考えるには、自分自身と文字の書かれた物とに分けて考える必要があります。

 まず、自分自身についてですが、これには、2つのパターンがあります。1番目は、鏡に映った自分を正対している他人のように思ってしまうため、映った自分の左目を右目だと勘違いするパターンです。2番目は、他人に撮ってもらった自分の写真と比べてしまうパターンです。自分の写真は正対した他人が見た姿ですので、前後反転かつ左右反転しています。鏡に映っている自分の左目は向かって左側にあるのは分かっているのだけれど、鏡に映った自分は写真と比べると左右反転しているので、鏡が左右反転させたのだと思ってしまうのです。これは観察者の座標系を正対している相手の座標系に座標変換してしまうパターンです。

 次に文字の書かれた物についてです。これは、現在と過去とを比較してしまうパターンです。鏡に映し出す前の、つまり、自分が文字の書かれた物を左右反転させる前の過去のイメージと鏡像とを比較するパターンです。文字の書かれた物を左右反転させる方法には2つあります。1つ目は、文字の書かれた物を自転させて前後反転かつ左右反転する方法です。2つ目は、自分が180度自転することによって、文字の書かれた物を相対的に前後反転かつ左右反転する方法です。