同じ方向に移動している物質Mと物質Nがあります。それらは2分間毎に同時に一瞬にして速さを増します。互いに等しくはないけれど一定量ずつ増します。そして2分間は等速で移動します。
静止している観察者A と 彼に対して物質たちの移動方向に速さ 1 m/分で等速直線運動している観察者B がいます。
2人が物質の速さを測定した結果を示します。
観察者Aの測定結果:
| 0分後 | 2分後 | 4分後 | 6分後 | 8分後 | |
| 物質Mの速さ | 1 m/分 | 2 m/分 | 3 m/分 | 4 m/分 | 5 m/分 |
| 物質Nの速さ | 2 m/分 | 4 m/分 | 6 m/分 | 8 m/分 | 10m/分 |
観察者Bの測定結果:
| 0分後 | 2分後 | 4分後 | 6分後 | 8分後 | |
| 物質Mの速さ | 2 m/分 | 3 m/分 | 4 m/分 | 5 m/分 | 6 m/分 |
| 物質Nの速さ | 5 m/分 | 7 m/分 | 9 m/分 | 11m/分 | 13m/分 |
観察者Aが観察を開始したのは 0時1分 であり、観察者Bが観察を開始したのは
0時5分 だったのです。
観察者Aの測定による物質Mの速さの変化 と 観察者Bの測定による物質Nの速さの変化 を1つの表にまとめます。
| 0分後 | 2分後 | 4分後 | 6分後 | 8分後 | |
| 物質Mの速さ | 1 m/分 | 2 m/分 | 3 m/分 | 4 m/分 | 5 m/分 |
| 物質Nの速さ | 5 m/分 | 7 m/分 | 9 m/分 | 11m/分 | 13m/分 |
物質Nの速さ = 物質Mの速さ + 4 + ( 観察開始後の時間(分)÷ 2 )
以上の考察は間違っています。本当は、次のような関係です。
観察者Aの座標系においては、 物質Nの速さ = 物質Mの速さ + 1 + ( 観察開始後の時間(分)÷ 2 )
観察者Bの座標系においては、 物質Nの速さ = 物質Mの速さ + 3 + ( 観察開始後の時間(分)÷ 2 )
2つの物を比べるときには、
同じ座標系で比べなければなりません。
同じ時刻に比べなければなりません。
同じ座標系で比べなければなりません。
同じ時刻に比べなければなりません。
鏡に映っている本の表紙の字は前後反転しているだけで、左右反転していません。左右反転していると誤認するのは、「今現在鏡に映っている本の表紙の字」と「本の表紙が鏡に向くようにと自分が本を左右反転させた、その前に見た過去の本の表紙の字」とを比べてしまうからです。
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