最近の胃カメラの進歩
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2022.07.21____
最近の胃カメラは、鼻から入れることのできる細径のものが主体となり、喉を超すときにオエーッという人がかなり少なくなりました。細くても高画質で、レーザー内視鏡治療ですむ極早期のガンの発見の比率が増えています。
胃カメラの先端から放たれる光は、胃の壁の表面で反射するだけでなく、胃の壁の表面に近い内側の部分でも反対します。そして、いろんな場所からたくさんの光が胃カメラの先端に跳ね返ってきますが、その光を解析してモニターに画像として表します。
赤色光は、胃の壁の内側のかなり深い所まで届き、そこに存在する比較的太い血管で反射されます。 ( 赤色光は、白色系や紫色を除く赤色系や黄色系の物体に当たると反射され、黒色系や紫色系や青色系や緑色系の物体に当たると吸収されます。) すると、その光が胃の表面で反射する光と重なって、観察したい胃の壁の表面の画像のコントラストを悪くします。そこで、最近の胃カメラでは、放つ光の赤色光成分を少なくして観察することもできるようなっています。この観察モードにすると、青色光と緑色光が優位となって、胃の壁は緑色っぽい暗い茶色で表されグロテスクですが、表面の微細な模様が明確化し、病変の局面が 炎症性 か 腫瘍性 かおおよそ判るようになります。
細胞増殖による病変には、癌やポリープがあります。癌は腫瘍性の病気で、ポリープは広い意味での炎症性の病気です。ポリープは周辺環境の炎症への反応で起こりますが、癌は組み変えが起こった遺伝子の自分勝手な命令で起こります。