胃カメラの見え方上下左右
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2025.10.29

          左図の直線は食道を表しています。
 胃は立位の体の正面から見ると の字をしています。 の字の一番高いところが天井で、一番低いところが底であると考えてください。

 胃の入り口は胃の天井にはなく、天井より少し下の上側の壁にあります。

 胃カメラのモニター画面では、胃カメラの先端の屈曲側が上側になり、背屈側が下側になり、その上下に対して左側が左側になり、右側が右側になります。


 胃カメラをするときは、被検者はまず胃内視鏡検査医に向かって左下側臥位になります。つまり、被検者の体の右側面が上側、左側面が下側、前面(腹側)が検査医の前方近側、後面(背側)が検査医の前方遠側になるような体位をとります。

 最初に口の中に胃カメラの先端を挿入しますが、そのときモニター画面では舌は上側に、軟口蓋は下側にあって、一般的解剖図に比べて上下反転しています。被検者の左側は画面の左側、被検者の右側は画面の右側です。このとき、胃カメラの先端は検査医にとって前を向いています。

 少し胃カメラを進めて、声帯が見える位置まで来ると、被検者の前側が画面の上側に、後側が画面の下側になります。左右はそのままです。このとき、胃カメラの先端は検査医にとって左を向いています。

 さらに胃カメラを進めて、胃の入り口からちょっとだけ中に入ると、胃の下左側の壁が画面の中央になります。胃の前左側(腹側左側)の壁が画面の上側に、胃の後上側(背側上側)の壁が画面の下側になります。胃の天井側(横隔膜直下)の壁が画面の左側に、胃の奥は画面の右側になります。このとき、胃カメラの先端は検査医にとって左を向いています。

 そこで、胃カメラを90度時計回りに回転させながら胃の奥のJの字のカーブのところまで進めていきます。そうすると、胃の上側の壁が画面の上側に、胃の底側(下側)の壁が画面の下側に、胃の前側(腹側)の壁が画面の左側に、胃の後側(背側)の壁が画面の右側に見えてきます。このとき、胃カメラの先端は検査医にとって上を向いています。

 ここが胃の中の胃カメラの基本位置になります。ここから胃の下側の壁に沿って胃カメラを進めて胃の出口を見たり、胃カメラの先端を180度反転させてから胃カメラを引いて胃の入り口を見たりします。胃カメラの先端を反転させたときには、主に胃の上側の壁がよく見えますが、反転する前と同様に、胃の前側(腹側)の壁は画面の左側に、胃の後側(背側)の壁は画面の右側に見えます。、

 コメント:
   前壁: 胃の前側(腹側)の壁、 胃の天井の腹側の壁
   後壁: 胃の後側(背側)の壁、 胃の天井の背側の壁
   小彎: 胃の上側の壁
   大彎: 胃の下側の壁、 胃の底側の壁、胃の入口から見える胃の下左側の壁
       胃の天井の腹側でも背側でものない中央の壁



   ※  の中は、画面の上側が受験者の何側になっているのかを表しています。
   ※  の中は、画面の右側が受験者の何側になっているのかを表しています。
   ※ 受検者は左下側臥位になっています。
   ※ 操作者 ( 検査医 ) は受検者の背後のモニター画面を見ながら胃カメラを操作します。

 食道中下部前壁のすぐ裏側は心臓です。
 胃体上部前壁のすぐ裏側は肝臓です。
 胃穹窿部大彎のすぐ裏側は脾臓です。
 胃角部前壁のすぐ裏側は胆嚢です。
 胃角部後壁のすぐ裏側は膵臓です。