陽旋法 :
れ み そ ら ど れ
陰旋法 :
み ふぁ ら し れ み
ピアノで弾いてみてください。 ト長調で陽旋法を。 そして叩いた鍵盤をそのままハ長調の階名で表してください。 すると、 次のようになります。
ら し れ み そ ら ・ ・ ・

これは、 短調の 3・6 抜き です。「
田舎節 」と言われます。日本では 長調 のように聞こえる調も、 洋楽では 短調の範囲に入るのです。田舎節は、 ピアノの黒鍵だけで弾くことができます。 #G ( Gis ) から始めます。
「 君が代 」 は

の調に 「 #ふ
ぁ 」 が加わったものです。
ら し れ み #ふ
ぁ そ ら
陽旋法の主音を れ → ら に変更してみてください。 すると、
ら ど れ み そ ら になります。 これをピアノで弾いてみてください。 ハ長調で。 そして叩いた鍵盤をそのままト長調の階名で表してください。 すると、 次のようになります。
れ ふぁ そ ら ど れ
これを「 第2の陽旋法 」と言う人もいます。
陰旋法の主音を み → ら に変更してください。 すると次のようになります。
ら し れ み ふぁ ら ・ ・ ・

これは、 短調の 3・7 抜き です。
「 通りゃんせ 」 は

の調に 「 ど 」 が加わったものです。
ら し ど れ み ふ
ぁ ら
ただし、 「 通りゃんせ 」 の主音は 「 み 」 になります。 「 ら 」 が主音になる曲としては、 大正8年に発表された 北原白秋作詞 弘田龍太郎作曲の 「 雨 」 があります。
どうも

と

が 日本古来の調の 本質( 西洋的解釈 )のようです。 特に

は、 短調の中に 「 ふ
ぁ 」 が入っており、 和声学的でなく、 日本的なもののようです。
( 参考 : 別の論文 「 Take Fie 」 の中の 「 六抜き短音階 」 )
日本的な短調としては、 他に 4・7 抜き短調があります。
ら し ど み ふ
ぁ ら ( 4・7 抜き )
これは「
都節 」と言われます。中国の五音階( 宮 商 角 微 羽 宮 = み ふ
ぁ ら し ど み )の主音を み → ら に変更したものです。 宮 商 角 微 羽 宮 = み ふ
ぁ ら し ど み は 陰旋法 = み ふ
ぁ ら し れ み によく似ています。ですから、宮 商 角 微 羽 宮 = み ふ
ぁ ら し ど み を「 第2の陰旋法 」と言う人もいます。 陰旋法では、上行のときは「 第1の陰旋法 」、 下行のときは「 第2の陰旋法 」が用いられることが多いです。
日本の短調で比較的多い調べは、 2・6 抜き短調 (
民謡調 ) です。 これはピアノの黒鍵だけで弾くことができます。 #D ( Dis ) から始めます。
ら ど れ み そ ら ( 2・6 抜き )

に 「 ど 」 を加えると、
ら し ど れ み そ ら ・ ・ ・

から 「 し 」 を除くと、 民謡調 になります。
ら ど れ み そ ら ( 2・6 抜き )

に 「 ♯ふ
ぁ 」 を加えると、 「
ドリアン 」 になります。
ら し ど れ み #ふ
ぁ そ ら ・ ・ ・

「 ドリアン 」 は、 2・6 抜き短調 と 3・6 抜き短調 を合わせて 6番目の音を半音上げた音を加えた音階になっています。

の主音を ら → そ に変更してピアノで弾くと、 ト長調の 「 どれみふ
ぁそらしど 」 になります。
「 ドリアン 」 は 長調 と 短調 との境界です。
「 君が代 」 は 「 ドリアン 」 調の曲です。 明治時代になって作られた曲ですから、 日本古来の調に西洋的な 「 ドリアン 」 がコラボしているのです。 君が代の歌い出しは長調の 「 れどれみそみれ 」 になっていますが、 「 らそらしれそら 」 が正解かもしれません。
参考 :
和声的短調音階 : 短調に ふ
ぁ が入るなら、 そ は 半音上がるべし
ら し ど れ み ふ
ぁ #そ ら
「 ドリアン 」 に似た 短調 と 長調 が入り混じった調 :
ら し ど れ み #ふ
ぁ #そ ら

参考文献
音楽と物理学 > いくつかの庶民的な音階
音楽と物理学 > 黒鍵が作る五音階