ジャイロスコープ
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2023.10.01


        

  上の図は、 ジャイロスコープの模型です。 内環( 灰色の輪 )にはコマが取り付けられています。内環と外環は2点で固定はされていますが、内環は外環の内部をその2点を結ぶ直線を軸にして自由に回転できるようになっています。 そして外環は2点で外枠に固定されていますが、 外環はその2点を結ぶ直線を軸にして自由に回転できるようになっています。

  内環( 灰色の輪 )に取り付けられたコマを回転させてからジャイロスコープ全体を回転させても、 コマの回転の角速度ベクトルの向きは変わりません。 これは「 ジャイロ効果による姿勢制御 」と言われます。

  上の図においてコマの回転の角速度ベクトルの向きをZ軸方向 ( コマの軸方向 ) とし、 内環の外環に対する自由回転方向の角速度ベクトルの向きをY軸方向とし、 外環の枠に対する自由回転方向の角速度ベクトルの向きをX軸方向とします。( 角速度ベクトルは回転面に対して垂直な方向を向いて、 正の方向は右ねじの法則に従います。) こうして、 ジャイロスコープは、 回転しているコマがX軸方向へもY軸方向へも自由に倒れるようになっているのですが、回転しているコマはいつまでも同じ角速度( 同じ方向・同じ速さ )で回転し続けようとします。 したがって、 ジャイロスコープの柄を持ってジャイロスコープを傾けても、 コマは倒れないのです。

  折りたたまれたジャイロスコープを次第に広げていき、 上図のようにする過程を真正面から見た図は次のようになります。
  図 1  内環と外環を手前に90度回転させる  図 2  内環を時計回りに90度回転させる  図 3

 図 1                           図 2
          

 図 3
   


  無重力空間の中にあって外からの情報が全く得られない部屋の中にいるとき、 その部屋が等速直線運動をしているのか静止しているのかを知る方法は皆無です。 しかし、 重りのついたバネ と ジャイロスコープ があれば、 その部屋が加速度運動 ( 速さ または 運動方向 の変化を伴う移動 ) をしているのかどうかは解ります。 前者は速さの変化を捉え、 後者は運動の向きの変化を捉えます。 ジャイロスコープは航空機の姿勢制御装置に用いられています。

 「 ジャイロ効果による姿勢制御 」の仕組みについては、 次の論文をご覧ください。
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