レーザージャイロ
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2012.09.01


  ドーナツ状をした内部が全面一様な鏡張りの大きな宇宙ステーションのような乗り物が、 ドーナツの横断面に垂直な方向に自由落下しています。 その中に無重力状態になった貴方が乗っています。 この乗り物は、 重心を回転中心としてドーナツの横断面に水平な方向に自転することができます。 ただし、 回転していたとしても、 内部が一様なため、 また、 あなたが宙に浮いていて鏡に触ることができないため、 回転しているのかどうか確かめることができません。

  しかしこの時、 壁に固定された一瞬光るストロボがあれば、 回転しているのかどうか確かめることができるのです。 この乗り物の内部構造からして、 光は光ファイバー内を伝わるのと同じように伝わります。 したがって、 ストロボ光は乗り物の中を一周して帰ってきます。 そこで、 時計回りに一周する光 と 反時計回りに一周する光 とどちらが先にストロボまで帰ってくるのかを調べるのです。 同時ならこの乗り物は回転していませんし、 時計回りの光が先に帰ってくるのであれば、 この乗り物は反時計回りに自転していることになります。 なぜなら、 光の伝わる速さは、 光源の速さに関係なく一定だからです。

                       

  この原理を利用して作られたのが、 レーザージャイロスコープです。 レーザージャイロスコープでは、 2方向の光が帰ってくるまでの時間差は極わずかですので計測不可能です。 そこで、 2つの光の位相差を調べてレーザージャイロスコープの回転速度を求めるようなしくみになっています。