遺産分配
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2025.08.19
「 俺が死んだら、俺が持っている17頭のラクダの 1/2 を長男に、1/3 を次男に、1/9 を三男に与える。」という亡き父の遺言に従おうとして、17頭のラクダをどう分配したらいいかで悩んでいる3人兄弟がいました。そこにラクダに乗った老人が通りかかり、事情を知った老人はこう言いました。「 俺のラクダを貸してあげよう。ただし、悩みが解決したらすぐに返してくれよ。」3人はラクダを借りると、すぐに問題を解決し、ラクダを老人に返しました。
この遺言を正確に解釈すると、次のようなことになります。
17/2 = 153/18 頭のラクダを長男がもらえる。
17/3 = 102/18 頭のラクダを次男がもらえる。
17/9 = 34/18 頭のラクダを三男がもらえる。
17 − ( 153/18 + 102/18 + 34/18 ) =→ 17 − 289/18 =→ 17 − ( 16 + 1/18 )
=→ 17/18 頭のラクダは誰ももらえない。
または、1− ( 1/2 + 1/3 + 1/9 ) =→ 1− ( 9/18 + 6/18 + 2/18 ) =→ 1/18
よって、17頭のラクダの 1/18 は誰ももらえない。
そこで、遺言を次のように書き直します。「 俺が死んだら、俺が持っている17頭のラクダのうち、1/18 は誰にもやらないが、 1/2 を長男に、1/3 を次男に、1/9 を三男に与える。」または、「 俺が死んだら、俺が持っている17頭のラクダのうち、17/18 頭は誰にもやらないが、 17/2 頭を長男に、17/3 頭を次男に、17/9 頭を三男に与える。」
しかし、1頭のラクダを分割することはできません。そこで、誰にもやらない 17/18 頭も含めた全部で17頭のラクダを3人で遺言に隠された分配率で分配してみることにしましょう。すると次のようになります。
「 俺が死んだら、俺が持っている17頭のラクダのうち、9/17 を長男に、6/17 を次男に、2/17 を三男に与える。」この文章は次のようにして求められます。
1/2 : 1/3 : 1/9 =→ 9/18 : 6/18 : 2/18 =→ 9 : 6 : 2
9 + 6 + 2 =→ 17
9/17 + 6/17 + 2/17 = 1
17 × 9/17 =→ 9頭のラクダを長男がもらえる。
17 × 6/17 =→ 6頭のラクダを次男がもらえる。
17 × 2/17 =→ 2頭のラクダを三男がもらえる。
これと同じ結果を老人は導き出したのですが、彼の考え方はこれとは異なるものでした。彼は次のように考えて3人に提案したのです。
1− ( 1/2 + 1/3 + 1/9 ) =→ 1− ( 9/18 + 6/18 + 2/18 ) =→ 1/18
1/2 + 1/3 + 1/9 + 1/18 =→ 9/18 + 6/18 + 2/18 + 1/18 =→ 1
分配されるラクダを1頭増やして、分配される人に私も加わって、
私がラクダを1頭分配してもらうといいのだ。
18 × 9/18 =→ 9頭のラクダを長男がもらえる。
18 × 6/18 =→ 6頭のラクダを次男がもらえる。
18 × 2/18 =→ 2頭のラクダを三男がもらえる。
18 × 1/18 =→ 1頭のラクダを老人がもらえる。