弦の自己調弦力について
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2021.07.19_____

 調弦困難になったバイオリンの弦は、弾性がかなり低下した状態になっており、交換しなければなりません。弦は弾性を持っており、その弾性は弦の張り替えをしてから徐々に低下していきます。弦は弾性を持っているから振動するのです。弾性が低下した弦は音が響きません。張り替えて間もない弦は分単位で伸びて張力が低下するので、一日寝かしてやらなければ演奏することができません。張力が低下すると、弦の固有振動数が低下して音が低くなるからです。

 弦には張力が働いていますが、その大きさは、G線(一番太い弦)で 43 N ( 4.4 kg重 )、E線(一番細い弦)で 88 N ( 9.0 kg重 )あります。

 伸び具合が頃合いになった弦は、ある程度ですが適当に調弦していても、演奏しているうちに他の弦との共鳴によって、自らが微妙に伸展または収縮して張力を変化させ、自己調弦するのです。弦と演奏者が一体となって正確な音程を作ります。弦は生き物です。