抵抗
の導線に
の電流を
の時間流すと、
の熱が発生します。 この熱のことを ジュール熱 といいます。オームの法則 :
より、 ジュール熱
は、 次のように変形されます。
この変換でよく勘違いされるのは、 電圧の値です。 並列ではなく直列になっているにもかかわらず、 それぞれの抵抗器にかかる電圧を回路全体にかかる電圧だと勘違いしてしまいがちです。 直列の場合、 回路全体にかかる電圧はそれぞれの抵抗器にかかる電圧の総和です。
( 問題 1 )
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自宅(
交流 )で、 電力500Wのドライヤーを3分間使用した。 なお、 電気コードの抵抗を
とする。 このとき、 ドライヤー本体にかかる電圧、 ドライヤー本体の消費電力量、 電気コードのジュール熱 をそれぞれ求めよ。-
電力500Wのドライヤー本体の抵抗は
である。
全回路におけるオームの法則 :

ドライヤー本体の電力 :

ドライヤー本体にかかる電圧:

ドライヤー本体の消費電力量:

電気コードの電力 :

電気コードにかかる電圧:

電気コードのジュール熱 :

もし、 電気コードの抵抗が
ならば、 ドライヤー本体の消費電力量は
である。 今回、 ドライヤー本体と電気コードが消費した総電力量は
で
に足りない。 残り
はどこへ行ってしまったのか? それはどこへ行ったかという問題ではなく、 供給可能な豊富な電力量のうちのそれだけを供給してもらってそれを消費したということである。-
1分間に渡り 供給限界電力量
の電気を送電する。 これを送電圧
で行うのと送電圧
で行うのとでは、 回路の導線による無駄な消費電力量( ジュール熱 )は何倍の違いがあるのか答えなさい。
導線の消費電力量 :

したがって、 送電圧
で行うと
で行ったときよりも 100倍も導線による無駄な消費電力量( ジュール熱 )が生じる。 残りの電力量が実際の供給限界電力量となるわけで、 前者では
の供給能力低下であり、 後者では
の供給能力低下である。以上の2つの問題は、 導線の抵抗によるジュール熱によって電力量にロスがどれくらい生じるのか考えるものでした。 交流は、 回路の中に変圧器( トランス )を入れることで、 容易に電圧を変えることができます。 したがって、 家の近くまでは、 ロスの少ない 高電圧低電流 で送電され、 家の近くの電信柱に備え付けられたトランスで 100V にしてから家庭に送電されています。
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