硬さと柔らかさ
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2012.08.24


  食物を噛んだときの硬い柔らかいは、 頑丈か脆い(もろい)かの違いのことでピンときます。 また、 硬派軟派は、 肉食系男子と菜食系男子の違いのことでなんとなく解ります。 頭が硬い柔らかいも、 頑固と柔軟の違いのことでイメージできます。 しかし、 水の硬い柔らいはピンときません。 カルシウムまたはマグネシウムを比較的多く含む水は硬水といわれ、 その反対は軟水といわれます。 前者は、 口当たりのまろやかさに欠け、 スポーツ飲料として用いられたり、 肉料理やパスタを茹でるのに用いられます。 ガラスは表面を引っ掻いて鉄に傷を付けることができますが、 鉄は表面を引っ掻いてガラスを傷つけることができませんので、 ガラスは鉄よりも硬いといわれます。 ということはこの場合の硬さ柔らかさは頑丈さ脆さとは異なる概念です。 いったい硬い柔らかいは、 物理学ではどんな概念になっているのでしょうか?


  物理学の硬さ柔らかさとは、 噛んだときの硬さ柔らかさとは違い、 物質の表面近房の性質を表すものです。 鉱物については「 引っ掻かれたときの傷のつきにくさ 」でもって硬い柔らかいの区別がなされます。 これを「 モース硬度 」といいます。 工業材料については「 圧力を加えたときのへこみにくさ 」でもって硬い柔らかいの区別がなされます。 これには測定法によって「 ビッカース硬さ 」や「 ブリネル硬さ 」などがあります。


  食物を噛んだときの硬い柔らかいは、 頑丈か脆いかの違いのことだけではありません。「 うどんの腰 」に代表される「 歯ごたえ 」は、「 圧力を加えたときのへこみにくさ 」の要素が多くを占めており、 食品科学工学では「 食感 」の大切な項目になっています。