今回、 話を簡明化させるために、 地球は自転も公転もしていないものとします。また、 物質の公転運動軌道は正円であるとします。
公転の位置エネルギー :

運動エネルギー :

公転の力学的エネルギー :

公転における、 位置エネルギーおよび運動エネルギー保存の法則 :

公転における、 力学的エネルギー保存の法則 :

地表近くでの落下運動における、 位置エネルギーおよび運動エネルギー非保存の法則 :

地表近くでの落下運動における、 力学的エネルギー保存の法則 :

遠心力 :

重力 :

と
より、
と
と
より、 公転の力学的エネルギーは次のように書くことができます。
または、
または、 
質量
の人工衛星に質量
の弓 と 質量
の矢を積んで、 いつでも射られるようにセットした後に、 速さ
で 質量
の地球の重心から
離れた円軌道を公転させます。 そして、 人工衛星の運動方向と逆方向に、 人工衛星に対して速さ
で矢を放ちます。これを、 人工衛星が矢を放った瞬間に人工衛星と同じ速度で移動している等速直線運動を続けている観察者が観察したとき、 矢が放たれる直前と直後での運動量保存の法則は次のようになります。 作用反作用の力によってお互いが反対方向に移動するからです。

また、 これを地球上の人が観察すると、 矢は放たれた瞬間から静止し、 人工衛星が速さを2倍に増したことになります。
この後の矢と人工衛星の運動について考えてみましょう。 矢は地球の中心に向かって自由落下をします。 一方、 人工衛星は、 一旦は元々の軌道から外側に向かって離れて行き次第に遅くなりますが、 ある所から再び地球に近づいてきて次第に速くなり、 元々の軌道よりも内側の新しい軌道で公転するようになります。
その理由は、 力学的エネルギーの保存 から導かれます。 矢が放たれた直後の人工衛星の力学的エネルギーは次のようになっています。

新しい軌道での人工衛星の速さを
とすると、 力学的エネルギー保存の法則より、
新しい軌道の地球の重心からの距離 :

新しい軌道での人工衛星の力学的エネルギー :


矢が放たれる直前の人工衛星の力学的エネルギーとの差 :

力学的エネルギーが増えているのは、 弓に蓄えられていた弾性変換の位置エネルギーが力学的エネルギーへと変換されたためです。
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