向心力となる力
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2021.10.03


  向心力とは円運動の中心を向く力で、 運動の方向を変化させる力のことです。 速さ または 向き が変わる移動は、 加速度運動と言われます。 加速度運動ではない移動は等速直線運動です。 等速直線運動は移動している物質に作用するすべての力をベクトル合成すると 0 になっています。

  高速で走行中の車が左にカーブしたとき、 後部座席の運転手のちょうど後ろ側にいる人はドアの方に押し付けられます。 この時、 その人に働く遠心力がドアを開ける方向に作用し、 ドアはその反作用として、 その人に対して抗力を作用します。 ですから、 その人には、 遠心力 と ドアからの抗力 が作用して、 それらが打ち消し合っているのです。 よって、 その人は車に対して静止します。 しかし、 道路からすると、 その人は円運動します。 この場合、 ドアからの抗力が向心力になります。

  これはグルグル回すバケツの中の水がバケツに対して静止していて、 空間に対して円運動をするのと同じ現象です。 なお、 室伏選手のハンマー投げの放り出される直前のハンマーに作用する向心力は、 紐を介して作用する室伏選手の牽引力になります。