炭坑節
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2013.09.19
台風が過ぎてから雲一つない秋晴れが続いている。 今日は中秋、 つまり、 旧暦の8月15日。 仕事の帰り道、 月明かりに照らされた稲穂たちが、 こうべを垂れたままじっと黙っている。「 来年からは中秋の名月は満月ではない。」と今朝のテレビで言っていた。 もう一度月を見ると、 急に歌が湧いてきた。
月が出た出た 月が出た あよいよい 三池炭鉱の 上に出た
東京の娘の家から久しぶりに帰ってきた妻の土産話を聞きながら夕食をとったあと、 テレビをつけながらパソコンに向かった。 Yahoo! を開いて炭鉱節と入力し検索ボタンを押す。炭鉱節は鳥取県の貝殻節と同じ昭和7年に初めてレコード化されたとのことである。 しかし、 貝殻節は江戸時代中期には歌われていたようであるが、 炭鉱節は大正時代と意外と新しい。
炭鉱節
1. 月が出た出た 月が出た ヨイヨイ
三池炭鉱の 上に出た
あんまり煙突が高いので
さぞやお月さん 煙たかろ サノヨイヨイ
2. 一山二山 三山越え
奥に咲いたる 八重椿
なんぼ色よく 咲いたとて
サマちゃんが通わにゃ 仇(むだ)の花
3. あなたがその気で 云うのなら
思い切ります 別れます
元の娘の 十八に
返してくれたら 別れます
4. お札を枕に 寝るよりも
月が射し込む あばら家で
主の腕(かいな)に ほんのりと
私ゃ抱かれて 暮らしたい
なんと、 この歌はお座敷歌ではないか。 そして、 その元歌は、 三井田川炭鉱の女性労働者が歌っていた「 伊田場打選炭唄 」という歌で、 その歌詞は次のようなものであった。 地元の小学校教師が明治43年に編曲して現在の節ができたそうだ。
1. 炭が出た出た 炭が出た
そこで選炭婦が 苦労する
棹取りゃ桟橋じゃ 鉢をとり
ウロウロするのは お役人 サノヨイヨイ
2. あなた三井の お役人
わたしゃ卑しい 選炭婦
なんぼあなたに 惚れたとて
よもや女房にゃ なさるまい サノヨイヨイ
3. わたしを見捨てて 他に花が
咲くと思うか 義理知らず
たとえ他に花 咲いたとて
わたしの恨みで 皆殺し サノヨイヨイ