自分の正面1m の所に物質Aがあって、自分の正面2m の所に物質Bがあります。
物質Aは物質Bよりも手前にあります。
物質Bは物質Aよりも前側にあります。
私たちが持つ自己座標系の「後前軸」は後頭部から眉間を貫いて前方に向かっています。 その座標軸からすると、物質Bは物質Aよりも前側にあるのです。「前」は「手前」という意味も「前側」という意味も両方含んでいます。
調子が出てきたマラソン中の第3位の選手は、さしあたって手前の第2位の選手を目標にしますが、最終目標は一番前側の第1位の選手を抜くことです。
対向車が向こうからやってきます。対向車は、自己座標系からすると、「後前軸」の負の方向に移動しているのです。対向車は「前側」から「手前」に向けて移動しています。
私たちはうっかりすると相手の立場になって方向を考えてしまうことがあります。マラソンとは逆で相手が2人いてこっちを向いている場合は、自分に近いほうの人が前側にいると考えてしまいます。会話をするときは、自分の立場から見た状況を伝えなければなりません。
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※ 自己座標系は「左右軸」「下上軸」「後前軸」からなる3次元直交座標系で、原点は眉間にあります。
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