古典経済学の父 アダム・スミス は不況になっても放置しておけば市場の自然調節作用が不況を克服してくれると言ったが、1929年に始まった世界恐慌にてその神話は崩れた。そこで登場したのがケインズ学派である。第二次世界大戦以降は、ケインズ学派に対抗するマネタリズムも登場する。
(1) 不況に対する財政政策
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政府が行う政策であり、これを重要視するのがケインズ学派である。次の方法には国債の発行が伴う。国債の発行は流通貨幣量の増大を招く。流通貨幣量の増大はインフレを導く。健全な市場であれば、インフレは好況に拍車をかける。
@ 公共投資
A 減税
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日銀(中央銀行)が行う金利を下げる政策であり、これを重要視するのがマネタリズムである。金利が下がると銀行はお金を調達しやすくなり、企業にお金を貸し出す時の金利も低くなる。すると、企業は設備投資をしやすくなって景気が刺激され上向くようになる。現在は、1985年に創設された「無担保コールオーバーナイト」の金利を指標としている。金利の低下は流通貨幣量の増大を招く。流通貨幣量の増大はインフレを導く。健全な市場であれば、インフレは好況に拍車をかける。
@ 公定歩合の引き下げ( 過去の第一選択策 )
1994年(平成6年)に金利自由化が完了し、自然消滅した。
A 「買いオペ」という公開市場操作
国債などの為替や手形を日銀が買い取ると、流通貨幣量が増えて、金利が下がる。
B 支払い準備預金率を下げる
C 円安を目指す外国為替市場への介入
輸出が増える
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流通貨幣量(円)× 貨幣流通速度(/年) = 物価(円)× 取引量(/年)
フィッシャーの交換方程式を応用して、次の式が得られます。
マネーサプライ × 貨幣流通速度 = 物価 × 実質国民総生産
マネーサプライとは、マネーストック統計の M2 + CD( 譲渡性預金 )のことです。
マネーストックとは、金融部門から経済全体に供給されている通貨の総量のことです。
マネーストック統計の指標の定義:
M1 = 現金通貨 + 預金通貨
M2 = 現金通貨 + 国内銀行等に預けられた預金
M3 = M1 + 準通貨 + CD( 譲渡性預金 )
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