ニ長調
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2022.06.28_____

 小学2年生のときに、家にパイオニアのステレオがやって来ました。チャイコフスキーのバイオリン協奏曲を連れて。僕は毎日のように大きなヘッドホーンを着けて、オイストラフの録音盤を聞きました。こ難しいバイオリンの演奏が一段落すると、トランペットを中心とするオーケストラの主題の演奏が始まります。その瞬間に気分高揚です。バイオリン協奏曲 ニ長調 作品35。

 ハ長調のドとフの音にシャープ (♯) を付け半音上げて、レの音を主音 (ド) にするとニ長調になります。しかし、これは結果だけを比較したものであり、ハ長調からニ長調への変化の過程を知る方が大切です。ハ長調のドレミフソラシドのフの音に♯を付けてソラシドレミ♯フソとやると、ト長調のドレミフソラシドになります。ト長調のドレミフソラシドのフの音に♯を付けてソラシドレミ♯フソとやると、ニ長調のドレミフソラシドになります。

 ニ長調は、ハ長調のレの音、音名で言うとニの音が主音 (ド) になります。ニ長調はバイオリンが最も音が響く調です。その理由は、張られている弦の音の高さにあります。バイオリンの弦は低い方から、トの音、ニの音、イの音、ホの音になっています。ハ長調の階名で言うと、ソ、レ、ラ、ミ の順になります。ニ長調の階名で言うと、フ、ド、ソ、レ の順になります。ニ長調では隣どうしの弦が協和音となって共鳴しやすいのです。

 ピアノはニの音を中心に左右対称に鍵盤が配列されています。ヘ ハ ト ニ イ ホ ロ、つまり、 F C G D A E B、( ハ長調の階名で言うとフドソレラミシ になる ) の五度圏の♯や♭の付かない範囲における中心の音がニの音になっているからです。