10 年前のアマチュア考古学者の藤村新一氏の捏造事件は想定外でした。古い地層の中に予め自分で埋めた石器を掘りだりて、「 旧石器時代にはこんな石器があったのだ、それを自分は発見したのだ。」と自慢したのです。もし、石器でなくて土器ならばもっと早く彼のウソは見破られていたのです。
土器が作られた年代が何故わかるのでしょうか。 そのしくみの一つ、 放射性炭素年代測定法をご紹介しましょう。
炭素
には、
という放射性同位体があります。 この
は β崩壊をし、 その半減期は 5730年 です。 空気中の
の量は
の量の一兆分の一です。 大古から現代までずっと一貫していると考えられます。 ( ただし、 南極の氷の調査などから、 最近見直しが必要であると言われています。) また、 生存中の動植物の中には、 新陳代謝や食物連鎖により、 大気中と同じ比率の
が含まれています。 しかし、 生命活動を中止すると、
の補給が止まるので、
が崩壊していき、 崩壊しない
に対する比率が次第に減少していきます。 ですから、 土器が埋没している地層の中にある貝殻や木炭などの生命遺体中の
に対する
の比率を調べることによって、 その生命体が死亡したのが何年前なのかが推測でき、 土器が作られた年代がわかるわけです。
年前に死亡したとすると、 死亡した時の生命体中の
の量に対する、 生命遺体中の
の量の比は、 次の式で表されます。
の半減期が 5730年 なので、 死亡してから 11460年 たつと
は無くなってしまうのではないかと思う人があるかもしれませんが、 11460年後も、元の4分の1の量の
は存在します。
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