音のコピー
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2012.05.12


  電話は音のコピーを光の速さで空間移動させる道具です。 一方、 蓄音機やテープレコーダーなどは音のコピーを時間移動させる道具です。 それはまた、 ゆっくりではありますが空間移動させることもできます。 ベルが電話機を発明した翌年の1877年( 明治10年 )にエジソンは蓄音機を発明します。 柔らかいスズでできた円筒を回転させながら、 そこに鋼鉄の針で音の振動を刻み付け、 その傷を同じ針でなぞっていくことによって音が再現されるというものです。 その後、 音の記録板は円形のレコード盤に変わっていきました。

  音は空気の振動です。 空気は、 音源の振動が同一ならば、 温度や湿度や気圧が変化しようとも、 それが日常生活の範囲内ならば、 ほぼ同じ振動を周囲に伝えます。 つまり音は再現性が高いということです。 音源とは、 空気に振動を与える物体の振動のことです。 このような自然の原理があるからこそ、 電話や蓄電機などの手段による音のコピーの時空間移動が可能なのです。

  さらに、 音の記録板は、 レコード盤からCDというレーザーを利用して音の波形のデーターを読み取ってから音を再生する光ディスクに変わりました。 CDに音の情報を持った定性的な凹凸の順列( ピット )を刻む方法にはいくつかあります。 プロのアーチストの曲が収められた商品としてのCDは、 所謂プレス版です。 これは、 薄い金属箔の層にピットを刻みます。 グラスマスターという版画板のようなものを使ってプレスすることによって、 大量に生産することができます。 RW−CDのようなリライタブル型メディアは、 アモルファス材を使っており、 レーザー照射でアモルファス材を結晶化させることでピットを刻み、 何度も上書きすることができます。