一端が閉塞された青い円柱 と 両端とも解放された青い円柱 とがあります。 これらの円柱内の気体( 気柱 )の固有振動( 定状波 )について考えてみましょう。
下の図は、 円柱の断面と定状波を模式的に表したものです。 左側が一端が閉塞された円柱であり、 右側が両端とも解放された円柱です。 最も上が一番振動数の小さい定状波であり、 下に行くほど順に振動数が大きくなっています。

一端が閉塞された気柱の定状波について、 最も振動数の小さな定状波の振動数を 1 とし、 振動数の比率を小さい順に並べて数列を作ります。 すると、 初項 1 、 公差 2 の等差数列になります。 両端とも解放された気柱の定状波について、 最も振動数の小さな定状波の振動数を 2 とし、 振動数の比率を小さい順に並べて数列を作ります。 すると、 初項 2 、 公差 2 の等差数列になります。
一端が閉塞された気柱の定状波の振動数
1 3 5 7 9 ・ ・ ・ ・
両端とも解放された気柱の定状波の振動数
2 4 6 8 10 ・ ・ ・ ・
さて、 トランペットには3つのピストンバルブが付いています。 第1ピストンバルブを押すと1音下がり、 第2ピストンバルブを押すと半音下がり、 第3ピストンバルブを押すと1音半下がります。 ピストンバブルを押すということは、 管の長さを延長するということです。
トランペットは、 一端が演奏者の口で閉塞された気柱の振動なので、 ピストンを使用しないで出すことのできる音のうち最も低い音をドの音とすると、 ピストンを使用しないでトランペットを吹いて出すことのできる音は、 次に振動数が3倍になった1オクターブ上のソの音ではないかと思われますが、 実際は違います。 先端が朝顔の花のように開いているために、 もっとたくさんの定状波が出来るのです。 ピストンを使用しないで出すことのできる音のうち最も低い音を ド の音として、 その振動数を 2 とします。 すると、 ピストンを使用しないでトランペットを吹いて出すことのできる音の振動数を低い順に並べると、 次のようになり、 それらの音名は次のようになります。

突撃ラッパ

消灯ラッパ

呉市にある「 大和ミュージアム 」に展示されている軍隊ラッパを見ますと、 それは真鍮管をくるくるっと丸めて一端を朝顔状に広げ、 他端にマウスピースをつけただけのものです。
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