台風の進路
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2012.10.25
秋に赤道近くで発生した台風は、 最初西に向かって進みますが、 次第に北向きに進路を変え、 最後はUターンするように北東向きになります。 これは、 地球規模での大気の流れによるものです。 最初に西に向かうのは、 貿易風のためです。 赤道上では常に空気が暖められていて、 その暖められた空気は北半球では北へ向かい北の冷たい空気と混じろうとします。 その時に、 暖かい空気は冷たい空気の上側に行きます。 しかし、 上昇すると冷えますので、 途中から下向きに方向を変えて再び暖められながら、 南側から後から後からくる空気団に押されるようにして、 比較的海上に近い所を南側に向かって元の所へ戻されようとします。 この時にコリオリの力が働き西向きになっていきます。 この空気の流れは貿易風( 偏東風 )と言われます。 北半球の大気は、 基本的に、 赤道に近い暖かい空気が北極の冷たい方へ向かって北上しますので、 赤道近くで発生した台風は結局は北方へと向かいます。 北半球を北向きに移動するものには、 東向きのコリオリの力が働きますので、 台風は次第に西向きの速さを落とし、 途中から東向きへと進路を反転します。 さらに北方へ台風が進むと、 偏西風に乗り東向きのスピードをアップしていくことになります。
ちなみに、 太平洋の海流も以上の空気の対流に似ています。 また、 海流は風の影響も受けますので、 貿易風と偏西風による回転モーメントが加わります。 したがって、 太平洋の海流は時計回りになっているのです。