ポアソン分布
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2020.07.16____
(1) ポアソン分布の導入のために必要な式

(2) ポアソン分布の理解のために大切な誤解答
【 問題 】
ある患者に起こる心室性期外収縮 ( VPC ) について : 起こるのは一瞬で、 起こる間隔は 10 分以上。 1 日のうちランダムな時刻に起きる。 1 日必ず3回だけ起きる。
このVPCを心電図で捉えたい。 しかし、 心電図で監視できる時間が次のように決められている。
時刻を分で表したとき ( 例えば 2:30 は 150 分 になる ) 10t 〜 10( t+1 ) 分 ( tは0から 143 までの整数 ) の 10 分間 を 1 枠とし、 それを 1 日6枠の 計 60 分間。
ア. 何回VPCを心電図で捉えることが望めるか、 その期待値は ?
イ. 1回だけVPCを心電図で捉えることのできる確率は ?
ウ. 2回だけVPCを心電図で捉えることのできる確率は ?
エ. 3回すべてのVPCを心電図で捉えることのできる確率は ?
オ. 1回もVPCを心電図で捉えることのできない確率は ?
【 誤解答 】
心電図で監視できる時間帯は、1日のうちに 144 枠 のうちの6枠である。
1枠においてVPCを心電図で捉えることのできる確率( P )は 3 / 144
ア. 期待値 : 6×P =→ 0.125 回
イ. 1 回だけの確率 6C1 × P ×(1−P) 5 ≒→ 11.2511 %
ウ. 2回だけの確率 6C2 × P 2 ×(1−P) 4 ≒→ 0.5985 %
エ. 3回ともの確率 6C3 × P 3 ×(1−P) 3 ≒→ 0.0170 %
オ. 1 回もVPCを心電図で捉えることのできない確率の答えは2つある!?
100 −( 11.2511 + 0.5985 + 0.0170 ) ≒→ 88.1334 %
(1−P) 5 ≒→ 88.1332
の方が正解だと思いますが ・ ・ ・ ・ 。
【 解 説 】
以上の解答はすべて間違いです。 なぜなら、1回目の心電図での監視終了時点でVPCを心電図で捉えることのできる確率Pが変化するからです。 つまり、 この場合は、 サイコロを何回も振る場合とは違います。 独立事象の反復確率ではないのです。
ただし、 答えが間違いであるといっても、 正解の近似値にはなっています。
1 回もVPCを心電図で捉えることのできない確率の正解はというと、
( 1− 3 / 144 ) × ( 1− 3 / 143 ) × ( 1− 3 / 142 ) × ( 1− 3 / 141 ) × ( 1− 3 / 140 ) ×( 1− 3 / 139 )
≒→ 87.9330 %
(3) ポアソン分布
【 問 題 】
ある患者に起こる心室性期外収縮(VPC)について: 起こるのは一瞬。 平均1日3回起きる。
1年間( 365日間 )ずっと心電図で監視する。
VPCが1回も起こらない日、VPCが3回だけ起こる日、VPCが6回だけ起こる日、
それぞれ1年間に何日あるか、その期待値を求めよ。
【 解 答 】
VPCが1日3回だけしか起こらないのとは違います。 また、観察時間も継続的です。 VPCが起こった直後に今後のある時間幅にVPCを心電図で捉えることのできる確率が変化するわけでもありません。 このような場合には、 心電図で監視する時間枠の幅を極限まで短くして枠数を無限に増やした上で、 二項分布を使って確率を求めるというのがポアソン分布の考え方です。 1枠で目的物を発見する確率は限りなく0に近くなっていますが、 目的物を発見する枠の組み合わせが無数にありますので、 全体としての確率は0に近くはならないのです。
ポアソン分布とは、 確率分布としての二項分布のnを無限大にしたものです。

したがって、 答えは、

(4) ポアソン分布を導く

(5) ポアソン分布のシミュレーション
プログラムの内容 :