漢方の基本的な考え方
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2021.11.04____

 漢方は、正常でなくなった自律神経系・内分泌系・免疫系状態を「 漢方的重心からの偏り 」と「 状態の偏り 」と「 3種の循環異常 」で表して病的な状態( 証 )であるとし、それをなくすようにすることを治療( 処方 )であるとします。

 「 漢方的重心 」とは「 漢方的病態3次元空間 」の原点のことを言います。「 漢方的病態3次元空間 」とは、乾湿ベクトルx 軸とし、陰陽ベクトル( 冷温ベクトル )を y 軸とし、虚実ベクトルz 軸とする直交3次元空間です。虚実ベクトルは、病邪の力や抵抗力の大きさによって決定される自律神経系・内分泌系・免疫系状態です。病邪力・抵抗力ともに大きいときは「 実 」方向に偏在し、病邪力・抵抗力ともに小さいときは「 虚 」方向に偏在します。

 「 状態の偏り 」とは「 漢方的身体2次元空間 」における 乾 と 湿 と 冷 と 温 の偏在性のことを言います。「 漢方的身体2次元空間 」とは、臓器や身体の場所を x 軸とし、皮膚からの深さを y 軸とする直交2次元空間です。例えば感染症では、発症期は 冷( 寒 )がまんべんなく皮膚から浅い所( 表 )に存在し、急性期は 温( 熱 )がまんべんなく皮膚から浅い所( 表 )に存在し、慢性期になるに従って、温( 熱 )は皮膚から体の深い所( 裏 )の一部へと移動していきます。

 「 3種の循環異常 」とは、 のどれかが、体内であり過ぎたり不足したり、または、外界をも含むルートをスムーズに循環しなくなったりすることを言います。たとえば、無気力は、体内の気の量が不足している証のことであり( これを気虚と言います )、うつ状態は、気の流れが悪くなっている証のことです( これを気鬱と言います )。

     ※ おことわり:「漢方的空間」は筆者が勝手に作った言葉です。
     ※ 参照: ばいおりんの日常的物理学文集 > 医学と物理学 > 気血水の流体学