相対性理論では、 相対的に光の速さの6割で等速直線運動をしている2人は互いに次のように主張します。

しかし、「 私が観察するあなたの慣性系 」での1秒の長さが「 私の慣性系 」での1秒の長さの
になっているわけではありません。 じゃあなんでイコールなのよ? そうです、 2人の言い方が間違っているのです。 イコールではありません。 そこで次のように2人の発言を訂正してみます。
2人とも自分の慣性系で生きているわけですから、
は絶対的な事実です。 したがって
が幻なのです、 というか、 相対性理論の言う「 固有時間 」あるいは 一般的な「 絶対的時間 」とは異なる「 相対的時間 」なのです。 ちなみに、「 固有時間 」とは、「 あなたが観察するあなたの慣性系での60秒 」です。以上のように考えて、 相対性理論を常識の世界に取り戻そうとすることは賛成です。 しかし、 それから先を深く考えもせずに、「 相対性理論は幻想である。」と相対性理論を一方的に否定することには大反対です。 冒頭のデモンストレーションは相対性理論へのいざないにはもってこいなのですが、 あまりにも矛盾のインパクトが強すぎるためにそこから先に思考が進みにくくなるという弊害もあります。 やはり相対性理論は、「 電磁波 と 物質 の 時空間移動 の 座標変換 」という基礎からじっくりと始めるべきです。「 座標変換 」とは何かの理解なくして相対性理論の理解はありません。
相対性理論の世界では、「 自分の座標系 」と「 移動している相手の座標系 」との違いを見つけるために、「 自分が携帯している時計や物差しを用いて、 移動している物質を測定した結果 」と「 その移動している物質に並走している人が携帯している時計や物差しを用いて、 移動しているその物質を測定した結果 」とを比較します。 これは座標変換での変換前と変換後を比較していることになります。 しかし、 相対性理論以前のニュートン力学では、「 自分の座標系 」と「 移動している相手の座標系 」との違いを見つけたいときには、「 自分が携帯している時計や物差しを用いて、 移動している同一規格物質を測定した結果 」と「 その物質に並走している相手が携帯している時計や物差しを用いて、 移動していない同一規格物質を測定した結果 」とを比べるのが普通でした。 これは座標変換での変換前と変換後を比較しているのではありません。 なぜなら、 座標変換が対象にするのは単独の同一物質であって2個の同一規格物質たちではないからです。 同一規格物質の例としてはよく双子が用いられます。 相対性理論では、 双子の兄による弟の観察において、 兄の立場から見た内容と弟の立場に立って見た内容とを比較しますので、 観察対象は双子の弟のみです。 これに対して、ニュートン力学では、 双子がお互い同士を観察するという設定になります。 この場合、 お互いが観察者でもありかつ被観察物質でもあります。 これを経済学で例えるならば、 観察者は貨幣に対応し、 被観察物質は商品に対応し、「 お互いが観察者でありかつ被観察物質でもある。」というのは「 為替レート 」に対応します。 したがって、「 日本人が円を用いてドルの価格を表現した結果 」と「 米国人がドルを用いて円の価格を表現した結果 」とを比べること、 つまり、「 1ドル = 90円 」と「 1円 = 0.0111・・・ ドル 」とを比べることで、 2つの経済系での違いを見つけようとするのです。 その結果、 ニュートン力学では2つの慣性系で双子は同じスピードで老いていくことになります。
さて、 現在の為替レートの表示方法は、「 自分の暮らし系の単位貨幣を用いて、 相手の暮らし系の貨幣の価値を計ろう 」とするものではなく、「 相手の暮らし系の単位貨幣を用いて、 自分の暮らし系の貨幣の価値を計ろう 」とするものになっています。 したがって、「 1ドル = 90円 」のように、 1ドルで商品としての1円を何個買うことができるのかを表すような表示方法になっています。 円が安い物ほど1ドルで沢山の円を買うことができます。
しかし、 私たちは、 その基準となるべきドルの価値のイメージを全く持っていません。 つかみようのない基準で1円が何個買われると聞いてもピンとこないのです。 そこで、 TVでは、 円を基準にした為替レートの表現にしてほしいと思うのです。 たとえば、次のように。

私たちは、 例えば手持ちのお金1万円の価値を判断するときに、 これだけでどれだけの商品と交換できるのだろうかとイメージします。 それと同じように、 ドルを商品とみなして、 1万円でどれだけのドルを手に入れることができるのだろうかとイメージすべきです。 それには、 日頃から、 5日間ハワイ旅行をするには何ドル必要なのかを考えておく必要がありそうです。「 地球の歩き方 」によりますと、 ハワイ現地での旅行中費用は、 宿泊費や外食費込みで 1日1人あたり
とのことです。
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