妨げる力を防ぐ力に
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2012.04.013


  病気は、 水中に沈められたボールに例えられることがある。 ボールを沈める力が病因であり、 沈められたボールに働く浮力が、 自然治癒力である。 ボールを沈める力を少し弱めてやるだけで、 自然治癒力によってボールは浮かび上がり、 本来の元気な状態へと戻る。 また、 ボールを沈める力を弱めなくとも、 治療という浮力と同じ向きの力を加えてやれば、 ボールは再び浮き上がることができる。

  ずっと元気であり続けるためには、 ボールを沈める力を弱めることが最大事ではないかと思ってきたのだが、 最近は、 この力を反対に利用してボールを浮かび上がらせることができないものかと考えたりする。 愛情が憎悪に転化することがあるではないか。 また、 五蘊( 迷い続ける人間の心身の作用 )が盛んで、 貪・瞋・癡( とん・じん・ち )の煩悩にまみれている人間だからこそ、 悟りの境地に至ること「 到彼岸 」が可能であるという仏の教えがあるではないか。 また、 ヨットは、 進行方向に対して135度以下の逆風であれば、 その逆風を利用して、 逆風に逆らって前進することができるではないか。

  ヨットが順風のエネルギーを利用して前進する理屈はすぐわかる。 斜め45度後ろからの風は、 真後ろからの風に比べると、 ヨットを前進させる力は、 に小さくなることぐらいはわかる。 しかし、 ヨットが逆風のエネルギーを利用して前進する理屈を理解するには、 発想の転換が必要である。 同じような考え方ではダメなのである。 結論を言うと、 その理屈は「 揚力 」なのである。 凧(たこ)が上がるのと同じ理屈なのである。 同じ帆でも、 順風と逆風では使い方が異なるのである。