止血のしくみ
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2012.07.13


  止血機構の3要素は、 血管収縮凝集凝固 です。 凝集とは血小板がスクラムを組むことで、 凝固とは多くの凝固因子( 凝固関連蛋白質 )の共同作業によってフィブリンが形成されることです。 血管収縮は即座に起こり、 凝集は早急に起こり、 凝固は徐々に起こります。 凝集と凝固によって血管内には血栓ができます。 止血修復機構が完成すれば、 普通は血栓は溶解していきます。 血栓の溶解のことを線溶といいます。

  穴のあいた血管の内側からの閉鎖修復機構について考えてみましょう。 初期止血で最も大切なのは血管収縮です。 続いて凝集が起こり、それから徐々に凝固が起こって、傷穴を血栓で覆って止血を完成させます。そうしてあとは血管内皮細胞が再生するのを待てばいいのです。 血流のゆるやかな静脈の血管に穴が開いた場合は、 凝集はそこそこで、 凝固が主体になって血栓を作ります。 この血栓は 赤色血栓 です。 血流の速い動脈の血管に穴が開いた場合は、 血流が速いのでまごまごしてはおれないため、 凝集中心の血栓形成となります。 この血栓は 白色血栓 です。

  冠動脈や脳動脈の血栓は白色血栓で、心臓の左房の血栓は赤色血栓です。 したがって、 動脈のアテローム硬化 の プラーク( 過去の血管壁の血管内出血のための止血によって形成された繊維化を伴う血管壁内形成物 )破裂による血管内出血のための止血によって形成される血栓の過大成長抑制のためには、 抗血小板薬( 抗凝集薬 )が用いられ、 静脈や左房の血栓の過大成長抑制のためには、 抗凝固薬が用いられます。