仏教の根本思想
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2021.07.07_____
「 素粒子は霧状になっており、ある場所に有ることもなく無いこともない。」
こういう言い回しは間違ってはいるが、当たらずしも遠からずであろう。
「 有ることもなく無いこともない。」というのは大乗仏教の「空」の思想である。仏教の根本思想は、「四諦」 または 「 四法印 と 三毒 と 六波羅蜜 」 であろう。
六波羅蜜とは菩薩が仏になるために必要な6種類の修行のことで、三毒とは、主たる煩悩、最も根底にある 痴( 無明 )に加え 貪( むさぼり )と 瞋( いかり )の3つである。
四諦とは、苦 と 集 と 滅 と 道 であり、 道 の具体的なものを 八正道 という。 苦 は他の言葉で言えば 一切皆苦 であり、 集 は他の言葉で言えば 煩悩 であり、 滅 は他の言葉で言えば 涅槃静寂 である。
四法印とは、一切皆苦 と 諸行無常 と 諸法無我 と 涅槃静寂 のことで、次のような思想である。
形のない物事 や 形のある現象 の真の姿は、すべて、因縁によって生じたもの、つまり、それ独自では存在しえない かりそめのもの であり、魂などというものは存在しない。( 諸法無我 )
したがって、さまざまな因縁によって生じている現象のすべては、一刻一刻と変化している。( 諸行無常 )
よって、すべては自分の思い通りにはならない。だから人生は苦しいのである。( 一切皆苦 )
諸法無我 と 諸行無常 を体得することができれば、こだわりがなくなリ、苦しみがなくなるのである。これが涅槃寂静である。
八正道と六波羅蜜の違いは、八正道は釈迦が直接教えたもので上座部仏教の教えであるが、六波羅蜜は大乗仏教の教えであるということだ。六波羅蜜には 利他の精神 と 他人からの攻撃を許す精神 とが加わっている。四諦や四法印は元々は小乗仏教の教えであるが、それらは大乗仏教の教えにもなっている。大乗仏教の思想の特徴は「空の哲学」である。「空の哲学」からすると、輪廻や解脱はない。そして、涅槃すらも かりそめのもの になるが、仏(覚者)と 衆生(迷者)は「不二の物」となる。