質量 10 kg の物質A と 質量5kg の物質B が同一直線上を相対速度 0.5 m/s で近づきながら移動しています。その後、物質Aと物質Bは衝突をしました。そして、衝突してから 0.1 秒後に完全非弾性衝突( 反発係数 = 0 )をして、物質Aと物質Bは合体して同じ速度で移動するようになりました。
この現象を、物質Aと同じ速度で移動している観察者 AA の視点で見てみます。
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静止している質量 10 kg の物質Aに向かって 質量5kg の物質B が速度 0.5 m/s で真正面から飛んで来て衝突しました。そして、衝突 0.1 秒後に物質Bは物質Aに接触したまま静止しました。
この間の運動量の合計の変化は 5×0.5 kgm/s → 0 kgm/s です。
この間の物質Bが物質Aに及ぼす力積の大きさは −5×0.5 kgm/s =→ −2.5 kgm/s です。
※ 力積の大きさ = 衝突してくる物質の質量 × 入射速度の大きさ ×(1+ 反発係数 )
この間の物質Aが物質Bに及ぼす力積の大きさは 5×0.5 kgm/s =→ 2.5 kgm/s です。
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静止している質量5kg の物質Bに向かって 質量 10 kg の物質A が速度 0.5 m/s で真正面から飛んで来て衝突しました。そして、衝突 0.1 秒後に物質Aは物質Bに接触したまま静止しました。
この間の運動量の合計の変化は 10×0.5 kgm/s → 0 kgm/s です。
この間の物質Aが物質Bに及ぼす力積の大きさは −10×0.5 kgm/s =→ −5 kgm/s です。
この間の物質Bが物質ABに及ぼす力積の大きさは 10×0.5 kgm/s =→ 5 kgm/s です。
物質Bが物質Aに及ぼす力積の大きさ = 物質Aが物質Bに及ぼす力積の大きさ = 2.5 kgm/s
観察者 BB の座標系では、
物質Aが物質Bに及ぼす力積の大きさ = 物質Bが物質Aに及ぼす力積の大きさ = 5 kgm/s
してはいけないこと:
次の2つを比べて、作用反作用の法則が成り立っていないと言うこと。
観察者 AA の座標系での 物質Bが物質Aに及ぼす力積の大きさ = 2.5 kgm/s
観察者 BB の座標系での 物質Aが物質Bに及ぼす力積の大きさ = 5 kgm/s
その理由:
観察者 AA の慣性系 も 観察者 BB の慣性系 も 衝突の前後で一瞬にして移動速度が変化しているわけであるから、求めた力積の大きさは真実のものではないからです。
※ 参照: ばいおりん の その他の相対論関連論文集 > 衝突にみる相対論哲学
この現象を、物質Aと同じ速度で移動している観察者 AA の視点で見てみます。
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2物質系の重心は、2つの物質を結ぶ線分上の左から3分の1のところにあります。その重心速度は方向が右向きで大きさは 1/6 m/s です。常に2物質系の重心の位置に存在して重心速度と同じ速度で移動している観察者の視点で見てみましょう。
質量 10 kg の物質Aが左から 1/6 m/s の速さで、質量5kg の物質B が右から 1/3 m/s の速さで飛んで来て衝突しました。そして、衝突 0.1 秒後に物質Aと物質Bは目の前で接触したまま静止しました。
物質Aの衝突後の速さは 1/6 m/s × 0 =→ 0 m/s です。
物質Bの衝突後の速さは 1/3 m/s × 0 =→ 0 m/s です。
この間の運動量の合計の変化は 10 × 1/6 kgm/s − 5 × 1/3 kgm/s = 0 kgm/s → 0 kgm/s で、変化なしです。
この現象を、物質Bと同じ速度で移動している観察者 BB の視点で見てみます。
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2物質系の重心は、2つの物質を結ぶ線分上の左から3分の1のところにあります。その重心速度は方向が右向きで大きさは 1/3 m/s です。常に2物質系の重心の位置に存在して重心速度と同じ速度で移動している観察者の視点で見てみましょう。
質量 10 kg の物質Aが左から 1/6 m/s の速さで、質量5kg の物質B が右から 1/3 m/s の速さで飛んで来て衝突しました。そして、衝突 0.1 秒後に物質Aと物質Bは目の前で接触したまま静止しました。
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物質Aの衝突後の速さは 1/6 m/s × 0 =→ 0 m/s です。
物質Bの衝突後の速さは 1/3 m/s × 0 =→ 0 m/s です。
この間の運動量の合計の変化は 10 × 1/6 kgm/s − 5 × 1/3 kgm/s = 0 kgm/s → 0 kgm/s で、変化なしです。
観察者 AA の座標系では、
2物質系の重心速度の大きさ = 1/6 m/s
観察者 BB の座標系では、
2物質系の重心速度の大きさ = 1/3 m/s
観察者 AA と 観察者 BB の座標系 とでは、2物質系の重心速度は異なるが、どちらの座標系も、常に2物質系の重心の位置に存在して重心速度と同じ速度で移動している観察者の座標系に座標変換すると、物質Aと物質Bの衝突は同じ式で表される。
※ 参照: 力学 > 2物質系の重心速度
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