消費税は消費者が支払う税じゃない
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2025.05.14


 消費税を支払うのは事業者です。消費税とは、商品の売り上げ高から生産のための 材料費 や 道具・光熱費 を差し引いた部分、すなわち、現場で新たに生み出された価値に相当する価格に対してかかる税金のことです。したがって、海外では「 付加価値税 」と言われています。事業者( 生産者や販売者 )たちは、消費税で損する分だけ価格をつり上げて商品を販売しているのです。そういう意味では、消費税は消費者に転嫁される税金であり、だから消費税と言うのでしょう。商品のラベルに記載されている「+消費税〇〇円」というのは、実際に納められている消費税額とは異なります。

 消費税が 1989年に始まって、その税率が徐々にアップするにしたがって、所得税や法人税は引き下げられています。「 消費税収入は社会保障費に充てられる。」と言われてきましたが、どうも所得税や法人税の減税分に代わる国家予算のための費用のようなのです。その上、トランプ米大統領も見抜いていますが、消費税は見えない輸出補助金です。というのは、輸出商品には消費税がかからないので、輸出企業は仕入れに支払った消費税分を国から返してもらう仕組みになっているのです。

 近年では、「 国家財源の基本は、政府の国債発行と日銀の国債買い上げによる貨幣創造であり、税金は需要量調節のために上げたり下げたりするものである。」と考える経済学者の説が有力になっています。子供の頃に金本位制の下で育った私には、貨幣は商品の一部であると教えられており、ちょっと信じがたいことではありますが。