多世界解釈による特殊相対性理論の矛盾の克服
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2025.04.11


「 1個の光子の波的状態についても無数の微小鋭波の重ね合わせが起きていて、人間が観測を行った瞬間に、その1つが特定されて『 波束の収束 』が起こり、測定値が決まる。」これがコペンハーゲン解釈です。

 これに対して、「 1個の光子の波的状態についても無数の微小鋭波の重ね合わせが起きていて、ある1つの観測装置による観察によって『 波束の絶対的収束 』が起こることはなく、別の観測装置による観察によって『 世界の分岐 』が起こる。」とする、多世界解釈があります。

 多世界解釈の視点からすれば、それぞれの観察者にとって同一の光子が移動しているのではなくて、それぞれの観察者にとっての光子が移動しているです。別人によって認識された同じ出来事は別の世界のことなのです。同じ世界の事であれば、見方によって「 慣性座標系の違いによる時間長の不一致 」とか「 慣性座標系の違いによる空間長の不一致 」とかが起こったとき、2人の見方に 1:1 の対応を求めることは興味深いことですが、別世界のことに 1:1 の対応を求めようとしても、それは無意味( ナンセンス )です。


 ※ 参照: ばいおりんの日常的物理学文集 > 哲学と物理学 > 時間は流れるものではない