検定とは、
ある仮説が偽であると言い切ることができるかどうかを
確率的に判定することです。
確率的にというのは、たとえば、「 5%の有意水準で(5%の危険率で)」という制限が付くということです。検定で用いられる仮説は「違いがあるとは言い切れない。」というものでなければなりません。そこで、仮説は2つに分類されます。「●●は標準的である。」というものと「●●と〇〇とは同じようなものである。」というものです。なお、検定で用いられる仮説は「帰無仮説」といって論破したい内容でなければならないと言われていますが、私はそうとは限らないと思います。
「●●は標準的である。」という仮説の検定は「●●は特殊である。」と言い切れるのかを判定することであって、「●●は標準的である。」と言い切れるのかを判定することではありません。検定に用いられる仮説は、たとえば「この製品は商品となりうる。」といった仮説です。商品は標準的でなければなりませんので、仮説は棄却されないことが望まれます。なお、標準的とは、標準であるということではなくて、特殊ではないということです。
「●●と〇〇とは同じようなものである。」という仮説の検定は「●●と〇〇とは異なる。」と言い切れるのかを判定することであって、「●●と〇〇は同じである。」と言い切れるのかを判定することではありません。検定に用いられる仮説は、たとえば「薬の投与前後で血圧は変わらない。」といった仮説です。薬は特殊でなければなりませんので、仮説は棄却されることが望まれます。しかし、薬の副作用の視点からすると、仮説が棄却されないことが望まれる場合もあります。
「仮説が棄却されない」ということを「仮説が採択された」とか「仮説が証明された」とか言ってはいけません。あくまでも、仮説が間違いだと言い切ることができないということだけなのですから。