大阪のJRの環状線の今宮駅の線路は結構傾いています。 それは、 駅がカーブの最中にあるため、 通過する急行列車の乗客を遠心力による転倒の危険から守るためです。
カーブの曲率半径を
、 列車の質量を
、予測される列車の通過する速さを
、重力加速度を
とすると、 理想的な線路の傾き
は、 次の式で与えられます。
その理由を考えてみましょう。

カーブを走るときに、 列車にかかる重力と遠心力との合力が傾いた地面に垂直になっていれば、 それが垂直抗力に相殺され、 ゼロになります。 したがって、 列車は転覆することなく、 また乗客も転倒する危険がありません。

では、 傾きのない水平面上のカーブを列車が走行する場合は、 転覆しない範囲の速さはいくら未満になるでしょうか? カーブの曲率半径を
、 列車の質量を
、線路の幅を
、 重心の高さを
とします。
カーブするときの外側の車輪とレールとの接点を回転中心とした重心に作用する遠心力による力のモーメントを打ち消すだけの重力による力のモーメントが存在すればいいのです。 したがって、 次の式が成り立つことが条件になります。

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