A君は12本の異なる色で作られたくじのうち水色だけが当たりであることを知っています。
B君は12本の異なる色で作られたくじのうち1本だけが当たりであることを知っています。
B君はA君がどれが当たりくじなのか知っていることを知りません。
まずB君が12本のくじの中から1本を引きます。
しかし、くじをはぐって当たりかどうか確かめることはしません。
次に、A君は残り11本のくじの中から水色以外のもの1本を引きます。
そしてくじをはぐってはずれであることを確認します。
そこでA君はB君に言います。「ああ残念。僕が当たるまで引かしてね。」
B君の了解を得たA君は、同じことを繰り返します。
そして、最後の1本になったとき、そのくじを手にして、B君にこう質問します。
「では今の時点で、B君が当たりくじを引いている確率はいくらでしょうか?」
B君は一瞬「 1/12 だ」と言おうとしましたが、躊躇します。
その後すぐB君は一瞬「 1/2 だ 」と言おうとしましたが、またよく考えます。
私が当たっている確率は次の「条件付き確率」から求めることができる。
私が当たっていて、かつ、A君が10本すべて外す確率: 1/12 × 1 =→ 1/12
私が外れていて、かつ、A君が10本すべて外す確率:
11/12 × ( 10/11 × 9/10 × 8/9 × ・・・・ × 2/3 × 1/2 )
=→ 11/12 × 10/(11×10) =→ 1/12
A君が10本すべて外したときに私が当たっている確率:
1/12 ÷ ( 1/12 + 1/12 ) =→ 1/2
そうして、B君は「 直感通り 1/2 なのだ 」と思って、A君に「 1/2 だ 」と答えます。
そこで、A君はB君に言います。「 そのとおり ・・・ と言うのはウソだよ。」
さらにA君はB君に言います。
「 実は僕は当たりが何色か知っていて、わざと外れを引いて演技してたんだよ。ごめんね。」
A君は「詐欺的追加調査」をしていたのです。つまり、調査して新たな発見をしたかのように振舞っただけで、何も新たな発見をしていなかったのです。B君にとっては新たな発見ではあるのですが・・・。世の中はこんなことばかりで、私たちは手品師たちにだまされてばかりです。
さらにA君はB君に質問します。
「 では、今の時点で、B君が当たりくじを引いている確率はいくらでしょうか?」
そこでB君はA君に答えます。「 1/12 だ 」
そこで、A君はB君に言います。「 そのとおり 」