サイクロトロンとは、 磁場と電場を使って粒子を高速で移動させる装置である。 サイクロトロンは医療にも応用されている。 大型のサイクロトロンは千葉市の放射線医学総合研究所にあり、 サッカー場くらいの大きさで、 炭素( C )、 窒素( N )、 酸素( O )、 ネオン( Ne )、 シリコン( Si )、 アルゴン( Ar )などのイオン化した重粒子を光速の約85%の速さで移動させることができるそうだ。 これらの高速の重イオンを人体内の悪性腫瘍に照射して細胞を破壊する治療法が、「 重粒子線がん治療法 」である。 まだ保険適用にはなっていない。
小型のサイクロトロンは、 PET-CT検査が可能な医療機関には必ず設備されている。 というのも、 その検査に必要な標識薬
を自家製するのに必要な
( フッ素 )という陽電子( ポジトロン )を放出する放射性同位元素を作るのにサイクロトロンが必要だからだ。
は
に陽子ビームを照射して作るそうだが、 この陽子ビームを作るのにサイクロトロンが必要なのである。 サイクロトロンでは、 まず水素イオンを取り出して加速するそうだ。 水素イオンは電子2つと陽子1つからなる。 水素イオンの速度が十分に大きくなったところで炭素膜に通すと、 電子が取り除かれて陽子ビームになるそうだ。
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