( 前置き )
という距離( x )と時間( t )が同じ単位で表される新しい単位系を導入すると、「 ミンコフスキーの時空間 」では、 直線
と 直線
とで囲まれる t 軸を含む方の範囲は「 時間的領域 」、 それ以外は「 空間的領域 」になる。 原点を通過する物質の移動は「 時間的領域 」で行われ、 原点を通過する光の移動は以上の2つの直線上で行われる。-
先日、 里帰りしたときの夕食中に母から質問があった。「『 ニュートリオ が光より速いので、 タイムマシンが作れるようになるかもしれん。』とニュースで言ってたけど、 どういう意味なの?」えっ本当? すぐに答えが見つからず、「 光よりも速く走る新しい3人組がみつかって、 時間を逆走することが期待されているんじゃない?」と言ってその場をしのいだ。
あとで調べてみると、 ニュートリノ が
の大気中を光速の
の速さで移動したという実験結果であった。 これを見てまず私が思ったことは次のようなことであった。「 思ったほどの倍率でなかった。 実際は、 ニュートリノ は真空中を光速と同じ速さで移動しているのではないのか? この実験が示唆するものは、 ごくわずかな静止質量を持つとされているニュートリノ の静止質量は 本当は
であるということではないだろうか?」いずれにせよ、 今後の成り行きが興味深い。
静止質量が
でなければ、 光速に近づけようとしても、 光速に近づくと質量が無限大に近くなって、 慣性度が無限大に近づくために、 無限大
に近い力を加えなけれが光速に近づかないようになります。
ニュートリノ が光よりも速く移動するからといって、 タイムトラベルの可能性が見えてくるとは思わない。 タイムトラベルは、 私にとっては、 ドラマにでてくるような、 同じ場所への参加型旅行でなければならないのである。 光よりも速く空間を移動することができれば、 自分の周辺に起こった過去のことを遠くから望遠鏡で見ることができるが、 それ以上のものではない。 ニュースでは、 多分、 解説者が、「 これまでは、 映画『 猿の惑星 』のような、 未来型の参加型で帰還不可能なタイムトラベルは理論的に可能であったのですが、 今回の発見で、 過去型の観察型で帰還可能なタイムトラベルも、 理論的に可能になったということです。」というようなことを言ったはずだ。 今回の発見で可能性として見えてきたのは、 タイムトラベルではなくて、 瞬間移動( ワープ )のほうではなかろうか?
「 ミンコフスキーの時空間 」の時間は、 虚数である。 そして、 等速直線運動している物質の「 ミンコフスキーの時空間 」の中での移動は、 誰が観察しても、 その速度は異なるのだが、 次の式で与えられる「 移動固有時間 」は同じである。

は負の数である。今回のニュースで言われていることは、 ニュートリノ は「 ミンコフスキーの時空間 」の「 空間的領域 」を移動するということである。「 空間的領域 」を移動する物質は存在しないと思われていたので、 そんな物質の移動は誰が観察しても光の速さを超しているのか、 また、「 移動固有時間普遍の法則 」が当てはまるのか、 そういうことは、 まだ解明されていない。 ちなみに、 私は、 光に関しては移動固有時間が常に
で「 移動固有時間普遍の法則 」が当てはまるけれども、 物質の移動に関しては「 移動固有時間普遍の法則 」は当てはまらない、 と定説に反論している。 ただし、 相対性理論を全面否定しているわけではないので、 光よりも速い物が見つかったということには、 戸惑いを禁じ得ない。私は、「 ミンコフスキー時空間 」の「 絶対虚数時間 」を「 相対実数時間 」に置き換えたものを「 イプシュタインの時空間 」と言っており、「 ミンコフスキーの時空間 」を否定し、 その代わりにこの空間を提唱してきた。 しかし、「 イプシュタインの時空間 」は、 光よりも速い移動を表すことはできない。 そこで、「 相対実数時間 」を「 相対虚数時間 」に置き換えた「 イプシュタインの虚数時空間 」を用意しなければならなくなる。
「 イプシュタインの時空間 」における、 座標変換での不変な物理量 :

「 イプシュタインの虚数時空間 」における、 座標変換での不変な物理量 :

物質の移動を表現するために「 イプシュタインの時空間 」に虚数時間を持ちこまなければならないということは、「 イプシュタインの時空間 」が間違っているということだ。 今回の発見が本当の事実であると認定された時には、 その間違いが確定することになる。
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