それは「 多重ジャイロ効果による姿勢制御( 筆者によるネーミング )」のせいです。
「 多重ジャイロ効果による姿勢制御 」とは、次のような回転運動の仕組みのことを言います。
ある自転が存在するときに、( それをベクトルAで表すことにします )、それに垂直な別の自転をさせようとする力のモーメント (B) が作用し続けると、これらの2つに垂直な方向に新たな自転をさせようとする力のモーメント (C) が生じて作用するようになり、すると、Bと逆方向の力のモーメント (D) が生じて作用するようになり、すると、Cと逆方向の力のモーメント (E) が生じて作用するようになります。こうして、B〜Eの力のモーメントは相殺され、( B+D = 0, C+E = 0 )、A以外の自転が起こらないようになります。
「 多重ジャイロ効果による姿勢制御 」とは、次のような回転運動の仕組みのことを言います。
ある自転が存在するときに、( それをベクトルAで表すことにします )、それに垂直な別の自転をさせようとする力のモーメント (B) が作用し続けると、これらの2つに垂直な方向に新たな自転をさせようとする力のモーメント (C) が生じて作用するようになり、すると、Bと逆方向の力のモーメント (D) が生じて作用するようになり、すると、Cと逆方向の力のモーメント (E) が生じて作用するようになります。こうして、B〜Eの力のモーメントは相殺され、( B+D = 0, C+E = 0 )、A以外の自転が起こらないようになります。
多重ジャイロ効果とは :
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元の回転方向に対して垂直な方向に持続的に力のモーメント (トルク) が作用すると、まず、異なる方向に新たな回転が生じます ( 直接作用 ) 。なお、力の方向とトルクの方向は垂直になっています。トルクは回転中心からの位置ベクトルに力を外積させたものだからです。 次に、
は
に対して、次の式で与えられる影響を及ぼします ( 間接作用と言うことにします ) 。
※ 左辺は 角運動量の微小変化 で、右辺は 微小トルク積 です。
つまり、このトルクは、剛体に新たな角速度を加えようと作用する( 直接作用 )だけでなく、元々の剛体の角速度そのものの方向を変えるような作用( 間接作用 )もするということです。角速度の変化の方向がトルクの方向になっていることに注目してください。その意味は後ほど具体例で示します。そしてこの間接作用は「見かけのトルク」による直接作用と見なすことができます。「見かけのトルク」の方向は元のトルクの方向と直角になっています。ここまでがジャイロ効果の原理です。
その次に、見かけのトルクによる間接作用が生じて、それは、新たな見かけのトルクによる直接作用と見なすことができます。そのまた次に、新たな見かけのトルクによる間接作用が生じて、それは、さらに新たな見かけのトルクによる直接作用と見なすことができます。こういったことが短時間に連鎖するうちに、新たに生じた回転たちは互いに打ち消しあって、元々の剛体の角速度だけが保存されるようになります。これを私は「多重ジャイロ効果による姿勢制御」と言っています。
とは言っても、実際は空気抵抗などによって元の回転が次第に衰えてくるので、元の回転の単位時間当たりの変化量が次第に少なくなっていって、見かけのトルクは次第に小さくなっていきます。したがって元の回転に他の方向の回転が合成されていき少しずつ変化していきます。
※ 自己座標系は「 左右軸 ( x 軸 ) 」「 下上軸 ( y 軸 ) 」「 後前軸 ( z 軸 ) 」からなる3次元直交座標系で、原点は眉間にあります。
自己座標系において x 軸の負の方向を向く回転ベクトル
があるとします。これに対して z 軸の正の方向を向くトルクを作用させ続けます。このトルクによる直接作用で新たに z 軸の正の方向を向く回転が発生します。と同時に、このトルクの間接作用は、x 軸の負の方向を向く
を z 軸の正の方向に向けようと、
に対して x z 平面上を回転させようとします。これは「見かけのトルク」による直接作用と見なすことができます。その後、トルクの間接作用の連鎖が起こって次々に「見かけのトルク」が誕生していきますが、その誕生の順に見かけのトルクの向きを示すと次のようになります。y 軸の負の方向 → z 軸の負の方向 → y 軸の正の方向 → z 軸の正の方向 → y 軸の負の方向 → ・・・・
※ 子トルクの向き = 元々の剛体の角速度 に 親トルク を外積させた方向
つまり、見かけのトルクは y z 平面上を90度毎に回転移動していることになります。その回転移動の向きは、元の回転ベクトルと同じ x 軸の負の方向を向いています。
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