サイコロを100回振ったときの合計が収まる範囲
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2024.04.26


 精度の非常に高いサイコロを用いて試行しました。サイコロを100回振って、その合計を取ったところ 310 でした。
 理論的には、そういうことを無限回行って確率密度分布を作ると、合計( 確率変数 )の平均は 350 の正規分布になります。ということは、今回の試行の結果はかなり確率変数が小さかったということなのですが、はたして今回の試行は特別だったと言い切ることができるでしょうか? ( その確率変数が非常に小さくて全体の2.3%未満の確率の範囲に含まれるときに初めて特別であると言い切ることにします。つまり、その確率変数の偏差÷標準偏差が−2未満であるときに、今回の試行の結果の合計は特別に小さかったと判定するということです。)

中心極限定理
 母集団が 平均 m、分散 σ2 であるとき、母集団の確率分布の様式に関係なく、
抽出する標本数 n が大きくなるにつれ、標本平均の分布は 平均 m、分散 σ2/n の正規分布 に近づく。___

              ※ 参考: 統計学 > 確率変数の和と平均の分散の違い
中心極限定理の応用
 母集団が 平均 m 、分散 σ2 であるとき、母集団の確率分布の様式に関係なく、
抽出する標本数 n が大きくなるにつれ、標本の合計の分布は 平均 m×n、分散 σ2×n の正規分布 に近づく。___


 このサイコロを1回振ってその合計を求めることを無限回行って確率密度分布を作ると、合計( 確率変数 )の平均 3.50 分散 2.91667 の正規分布になります。中心極限定理より、このサイコロを100回振ってその合計を求めることを無限回行って確率密度分布を作ると、合計( 確率変数 )の平均 350 分散 291.667 の正規分布になります。分散が 291.667 ということは、標準偏差が 10×root(2.91667) ≒→ 17.1 であるということだから、偏差÷標準偏差 ≒ −40÷17.1 ≒→ −2.34 <−2  ということで、今回の試行は特別だったと言い切ることができるという結論に至りました。サイコロを100回振ったときの合計が収まる範囲は 95.4%の確率で 316 〜 384( 中央値 350 )の範囲に収まるということです。