日本標準時のまち明石
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2015.12.06
「 6時40分は、 角度100度のことです。」 言うと驚かれるかもしれませんが、 間違いではありません。「 時 分 」は角度の単位として用いられることがあるのです。 特に時差が生じる地球の東経を記述する時に、「 東経100度 」と書くよりも、「 6時40分 」と書く方が、「 イギリスのグリニッジ天文台が真夜中の0時のときに、 6時40分の時刻になっている所 」という意味で早わかりします。
角度の単位の換算 :
1度 = 4分
15度 = 1時
360度 = 24時
明石と言えば、 私は、 運転免許更新センター、 天文科学館、 タコ を思い出します。 明石市は、 東経135度、 北緯35度 に位置します。 今日は、 なぜ明石市が 「 日本標準時のまち 」になったのかについてお話ししたいと思います。
まず、 明石市が日本の中心に近い場所に位置するからだと思います。 日本の領土は次の最小の四角形もどきで囲むことができます。
東経 : 123度 ( 沖縄県 ) 〜 154度 ( 東京都 ) 中央値 = 138.5 度
北緯 : 20度 ( 東京都 ) 〜 46度 ( 北海道 ) 中央値 = 33 度
明石市の東経北緯は確かに中央値に近いです。 しかし、 これだけが理由ではありません。
東経135度 = 9時ちょうど です。 これが第2番目の理由です。「 グリニッジ天文台が真夜中の0時のときに、 9時になっている所 」が、 東経135度の線上に位置する場所であり、 これをもって日本全国の時刻とするということです。
さて、 東経135度の線上に位置するところであれば、 明石市以外の街でも「 日本標準時のまち 」になれたはずです。 北緯の中央値からいえば、 淡路島の洲本市のほうが適しています。 ただ、 北緯の違いは標準時には関係ありませんが。
北緯35度は、 東経135度の下2桁であり、 覚えやすいので明石に決まったという説もあるようですが、 日本経済新聞によりますと、 約100年前に、 明石市の校長会が標準時子午線の重要性を認識して市内の東経135度の所に標識を立てたことが、 明石市が「 日本標準時のまち 」になった第3番目の理由のようです。