(1) 19人が一列 : 前から16番目は後ろから4番目
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「 みんなで9人。 後ろから4番目は前から何番目? 」
「 5番目 」
「 ブー。 正解は 10から4を引いた 6番目 でした。」
囲碁のテレビ番組を見ていますと、 2人の対局者以外に次の4人が登場します。
「 解説 」 「 聞き手 」 「 記録 」 「読み上げ」
対局場の正面に向かって右側に座っているのが「 記録 」で、「 記録 」は「 棋譜 」を記録するとともに「 秒読み 」をします。「 読み上げ 」は石が置かれた直後にその場所を「 白 14の三 かかり 」などと声に出します。 囲碁の棋譜は、 先番( 黒 )の方から見て、 碁盤の左上側から、 横に、 1, 2, 3, ・ ・ ・ ・ , 19、 縦に、 一, 二, 三, ・ ・ ・ ・ , 十九 と番号が付いており、 その番号の組み合わせで石の位置を表しています。「 記録 は、「 読み上げ 」の声を聞きながら、 碁盤図の交点に何手目かの番号を記入すると共に、たとえば「 5−3−6 」などと書いているんじゃないかなと思います。「 5−3−6 」は正確に書けば次のようになります。
5手目黒 : ( 縦軸番号 , 横軸番号 ) = ( 3 , 六 )
ハンディーをつけるために、 試合が始まる直前に黒が9個の石を並べて、 白が先番で試合を開始する方式を「 9子局 」と言います。「 9子局 」はまた「 星目 」とも言われます。 このとき、 試合が始まる直前に黒は、 小さな ●印 の付けられた交点( 星 )に石を置きますが、 その置き方には順番があります。 それは次のような順です。
16の四 → 4の十六 → 16の十六 → 4の四 → 16の十
→ 4の十 → 10の四 → 10の十六 → 10の十
最後に置く 10の十 は碁盤の中央( 天元 )になります。
「 4の四は、 左から4番目で上から4番目。」
「 じゃあ、 16の十六は、 右から何番目で下から何番目? 」
「 右から4番目で下から4番目 」
「 ピンポン 」
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置かれた石の位置が天元からどれだけ離れているのかを、 棋譜の数字から求めてみましょう。 まず、
縦軸番号は、 その数から10を引いた数に置き換えます。
横軸番号は、 10からその数を引いた数に置き換えます。
すると、 天元を原点とする座標系に変換されます。 これを「 天元座標系への変換 」ということにします。 変換の後は、 三平方の定理( ピタゴラスの定理 )より天元から碁石までの距離を簡単に求めることができます。
しかし、 囲碁における石と石との距離は数学的な距離ではありません。 縦横方向に対して斜め方向は、 数学的に同じ距離であっても囲碁的距離は少し長くなります。 なぜなら、 離れた2つの石がつながるのに最低何個の石を必要とするかが囲碁的距離の基準になるからです。 たとえば( 4 , 三 )と( 10 , 一 )の2つの点は天元からの距離が数学的にほぼ等しいのですが、 2つの石をつなげるのに必要な最低限の石の数は、 前者が12個であるのに対して後者は8個です。 これは、 結局、 次のように天元座標系に変換した後で、 χ座標値の絶対値 と y座標値の絶対値 を加えたものから1を引いたものになっています。
( 4 , 三 ) → ( −6 , 7 )
( 10 , 一 ) → ( 0 , 9 )
したがって、 天元座標系の χ座標値の絶対値 と y座標値の絶対値 を加えたものを天元からの囲碁的距離とすればいいわけです。 というわけで、 天元からの数学的距離 と 天元からの囲碁的距離 を同時に求める十進BASIC のプログラムを作ってみました。
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