(1) 色彩学の基礎
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「 暗闇では黒くて、 太陽光の下では青い物 を作ってください。」と言われたときは、 石灰水 に BTB溶液 を加えるといいです。「 暗闇の中でも青い物を作ってください。」と言われたときは、 文教大学の白石和夫先生が開発された「 (仮称)十進BASICB 」で次のようなプログラムを書いて実行させるといいです。
10 SET AREA COLOR "BLUE"
20 PLOT AREA : 0, 0 ; 0.7, 0 ; 0.7, 0.9 ; 0, 0.9
30 END
どちらの青も私たちの目の中に飛び込んでくるときは、 波長がおよそ 450nm くらいの電磁波です。 光を反射している か 光っている かの違いだけです。( ただし、光の3原色に入らない黄光の場合は、 波長も異なってきます。)
絵具の色は、 太陽光や照明光のような白色の可視光線に照らされたときの色ですが、 光の色は、 暗闇ですべての光を反射する白色のキャンバスに光を当てたときの色です。 私たちが闇の中で見ることができる物質は、「 可視光線を出す物質 」です。 また、 私たちが闇の中で、 照明を利用して見ることができる物質は、「 可視光線の全部または一部を反射する物質 」です。 物質が反射しない可視光線は、 物質が吸収または透過する可視光線です。
白色の可視光線をプリズムに通しますと、 波長の短い側から順に、 紫、 青紫( 藍 )、 青、 緑、 黄、 橙、 赤 の「 虹の7色 」に分かれます。 可視光線は光の仲間です。 可視光線以外の光は、 紫外線( 殺菌灯に利用 )と 赤外線( コタツに利用 )です。 さらに、 光は電磁波の仲間です。 光以外の電磁波は、 放射線 と 電波 です。
「 色の3原色 」は、 イエロー( 黄色 )、 マゼンタ( 赤紫 )、 シアン( 青緑 )ですから、 あと白色さえあれば、 絵具でだいたいの色を作ることができると思いますが、 私は大人になってからは絵具を使ったことがありませんので、 実際に マゼンタ と シアン と 白色 の絵具を同じ比率で混ぜたときに、 どんな色ができるのか知りませんし想像もつきません。 ただし、 太陽光の下ではなくて、 赤光と緑光と青光で作られた白光の下ということであれば、 水色( 青の白清色 )ができると思います。 それは、「 光の3原色 」のうち緑光だけを吸収する物質の色がマゼンタで、 赤光だけを吸収する物質の色がシアンだから、 2つの物質を混ぜると青光だけを反射するだろうと思うからです。 それを明らかにするために、 まだ見たことのない マゼンタ と シアン の絵具を買い求めようとしたのですが、 この辺りの文房具店には置いてありませんでした。 ということで、 ここでは「 絵具の色 」についてではなく「 光の色 」について述べたいと思います。
光の原色は、 赤色、 緑色、 青色 の3つだけです。「 光の3原色 」と言われます。 原色とは、 混合( 合成 )によって作ることのできない色のことを言います。 3つの原色をいろんな強さの比で混合させると、 すべての色を作り出すことができます。 例えば、 赤光、 緑光、 青光 を同じ強さで混合させると、 白光 ができます。 赤光 と 緑光 を同じ強さで混合させると、 イエロー光( 黄色光 )ができます。 緑光 と 青光 を同じ強さで混合させると、 シアン光( 青緑光 )ができます。 青光 と 赤光 を同じ強さで混合させると、 マゼンタ光( 赤紫光 )ができます。
また、 赤光 と シアン光( 青緑光 )を 1:2 の割合で混ぜると、 白光 ができます。 緑光 と マゼンタ光( 赤紫光 )を 1:2 の割合で混ぜると、 白光 ができます。 青光 と イエロー光 を 1:2 の割合で混ぜると、 白光ができます。 そこで、 赤光 と シアン光、 緑光 と マゼンタ光、 青光 と イエロー光 を 補色光 といいます。
色には3つの属性があります。 それは、 色相、 彩度、 明度 です。
色相とは、 彩度や明度が異なっても同じ種類のものであるとする切り口で見た色の種類のことです。 光の3原色のうちの 2つの光 または 3つの光の混合比率 によって、 さまざまな色相を作ることができます。 3つの光を均等に混合させた場合は、 無彩( 白と黒を含む灰色 )となり色相の概念から外れてしまいます。
無彩色(いわゆるモノトーン)のうち明るさが最大の灰色が白であり、 明るさが最少の灰色が黒です。 明るさに最大はありませんので、 正確に言うと白は存在しません。 つまり、 白だと思っていても、 周囲にそれよりも明度の大きい白を持ってくると、 それは灰色になります。 無彩色には色相や彩度はありません。
彩度とは、 有彩色の中の無彩色でない部分の全体に対する割合で、 色の鮮やかさの指標です。 有彩色には無彩色が混じっていることがほとんどです。 彩度が100%の色を 純色 と言います。 純色は光の3原色のうちの1つの光だけかまたは2つの光が合成されてできる色です。
明度は、 心理的な明るさのことではなく、 色に含まれている光の3原色のうち最も強い影響を与えている色の光の強さのことを言います。
以上のような色彩学用語は、「 光の色 」のときにも「 絵具の色 」のときにも 登場するのですが、「 絵具の色 」のときにのみ登場する色彩学用語があります。 それは、 清色 と 濁色 です。 これは純色に無彩色を混合させた場合の有彩色の彩度に関係するもので、 清色とは白または黒のどちらかを混ぜた色のことで、 濁色は白かつ黒を混ぜた色のことです。
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