空気感( 視覚、聴覚、嗅覚、味覚、触覚 に続く6番目の感覚 )が鈍い私は、いつも貧乏くじを引いていますが、梅雨明けの瞬間だけは解ります。空を見た瞬間、心が踊るのです。( でも最近は気象変動のためよく間違います。)
私は、あたりまえのことをうのみにせず、自分の肩の上に自分の頭をしっかりと乗せて、時間をかけて自分が納得のいくまでじっくりと考えることが大切であると思っています。
(1) 気象は立体的な運動だ
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大気の成分は、窒素 74〜78%、 酸素 21%、 水 0〜4%、 アルゴン1%、 二酸化炭素 0.04% です。大気圧( 気圧 )とは、 1 m2 の底面積 の 地上または海上から大気のてっぺんまでの細長い立方体の内部に存在する大気の質量 に 重力加速度 9.8 m/s2 をかけたものです。海上の気圧は平均 1013 × 100 N/m2 = 1013 hPa です。地球の自転の影響を受けて、地球外観察者からすると大気は東向きに回転しています。
低気圧の中心やその周辺は、気流が収束傾向にあり、上昇気流が起きやすくなっている所が多くなっています。一方、高気圧の中心やその周辺は、気流が発散傾向にあり、下降気流が生じやすくなっている所が多くなっています。上昇気流が起きやすくなっている所 と 下降気流が生じやすくなっている所 が近づくと、下降気流 と 上昇気流 が起きます。下降気流で地表近くに降りてきた空気は、いずれ上昇気流の下側へと吸い込まれていき、今度は上昇気流で上へと運ばれていきます。
上昇気流では、断熱膨張によって雲ができます。そのしくみはこうです 空気が上昇すると気圧が下がります。 気圧が下がると、 空気の体積が膨張します。 空気の体積が膨張すると、気温が下がります。気温が下がると、空気中の気体水( 水蒸気 )が液体水になります。そして積雲(わた雲)ができます。上昇気流が生じる原因には、以上のような対流現象以外に、空気の局所的温度上昇 や 山に当たった風の吹き上げなどがあります。
また、 寒冷大気団 と 温暖大気団 がぶつかり合っているところを前線といいます。寒冷大気団 と 温暖大気団 がぶつかると、温暖大気団の下に寒冷大気団が潜り込みますので、温暖大気団は上昇します。すると、気体水( 水蒸気 )を多く含んだ温暖大気団は積雲を作ります。偏西風の影響を受けて西から東へと進んでくる温帯低気圧の東側には温暖前線ができ、西側には寒冷前線ができます。
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地球外観察者の立場で考えてください。低気圧の王様である台風は、赤道付近の海で温められた湿度の高い空気が上昇気流になることから始まります。その上昇気流は北半球を北上しながら発達します。北半球を北上するということは、この上昇気流団は地軸に少しずつ近づきますので、慣性の法則により東向きの速度が保たれるために少しずつ角速度を速めますので、次第に東向きにも移動するようになります。一方、この気流団の下にもぐり込むようにやってくる北からの寒気団は地軸から少しずつ遠ざかりますので、慣性の法則により東向きの速度が保たれるために少しずつ角速度を遅めますので、次第に西向きにも移動するようになります。こうして反時計回りの渦巻き台風ができるのです。北半球では南極から北極に向かう観察者にとって地球が時計回りに回っているのでこうなるのですが、南半球では北極から南極に向かう観察者にとって地球が反時計回りに回っているので、台風の渦は地球外観察者からすると時計回りになります。動く歩道が10個平行に敷かれていて向こうに行くほど少しずつ遅く移動するようになっているところを、一番向こうの動く歩道の上に置かれた物が最も近くなった時に出発しその方向にまっすぐにどんどんと動く歩道を乗り換えて横断して行くと、その物がある所よりもずっと先の方に着いてしまいます。その原因は慣性の法則です。
なお、世間の常識では「北半球の台風の渦が反時計回りなのはコリオリの力が働くからである。」となっていますが、私はコリオリの力ではないと考えます。なぜなら、台風の渦は地上からは観察できないからです。もし北極点にいる観察者( 1日あたり1自転している )が台風の渦を観察して、「これはコリオリの力のせいである。」と言うのならば、それは正しいのですが、実際は宇宙から見た地球の写真、つまり人工衛星が提供してくれる写真を見てそう判断しているからです。ならば、地球と並走していていつも太陽と反対の方を向いている観察者の立場で台風の渦を解説すべきだと考えるからです。でも、気象衛星ひまわり( 静止衛星 )の立場に立って台風の渦を見れば、世間の常識は間違いではありません。静止衛星は1日あたり1公転と1自転しています。コリオリ力は自転している観察者にとっての見かけの力です。
※ 参考: 力学 > コリオリの力(3次元)
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