木星と火星が見える
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2016.06.01____


  今は 20:30 です。 空はかなり暗くなっています。 雲一つありません。 天頂のやや東側に明るい星A があり、 天頂のやや西南側に明るい星B があり、 子午線よりやや東の高度 60 度あたりに、 前の2つの星ほどには大きくない星C があります。 星B から星C へと向かう線分を約2倍に伸ばしたところの東南の空の高度 30 度あたりの所には、 明るい星D があります。
  これらの星が何なのか星座表で調べて見たのですが、 星B と 星D がありません。こんなに大きくて明るくて目立つ星たちなのにです。 そこで、 フリーソフトの星座早見盤 「 星空の軌跡 」 を使って調べてみました。 すると、 次のことが解りました。

   星A : うしかい座の一等級星 アークトゥルス
   星B : 木星
   星C : おとめ座の一等級星 スピカ
   星D : 火星

  星A と 星C は、 北斗七星と共に春の大曲線を作るものです。 星B 〜 D が一直線上に近い位置にあるのは、 それらの星が黄道上もしくはそれに近い所にあるからです。 黄道とは太陽の通り道であり、 太陽は黄道上を西から東へと移動し1年で1周します。 地球上の観察者からすると、 黄道は星座と同様に1日1回転していて、 天体上のその曲線 ( 見えませんが ) は少しずつではありますが刻々とその姿を変化させています。

  火星は 1.88 年周期で公転しています。 現在は比較的地球に近い所にあってその明るさは −2.0 等級だそうです。 比較的赤く見えます。 木星は 地球の公転軌道半径の約5倍の軌道 11.86 年周期で公転している地球の直径の 11 倍もある大きな巨大ガス惑星です。 したがって、 火星よりも遠くにあるけれども、 火星が最接近しているときの大きさよりも常に大きく見えます。 木星の明るさは平均 −2.7 等級であり、 火星よりも明るく見えます。 木星は黄道上を西から東へと少しずつ移動し、 一年ごとに隣の横道十二星座に移っていきます。 今は しし座 の所にあります。

  第一次世界大戦時中にホルストが発表した組曲 「 惑星 」 で、 彼は火星を 「 戦争をもたらすもの 」 とし、 木星を 「 歓びをもたらすもの 」 としています。