関門海峡
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2020.11.13
本州と九州との最小距離は約 700 mであり、 本当に近い距離にあります。 その上には関門橋が架けられています。 関門橋の近くの下関側には、 幕末に関門海峡を通過する外国船を打ち払うために設置されていた大砲の模型が置かれています。 関門海峡はまた、 平家滅亡の壇ノ浦の戦いがあった所でもあります。 関門橋の瀬戸内側には侍たちの住む城下町であった長府があり、 日本海側には商人たちが住んでいた唐戸があります。 フグで有名な下関の中心部である唐戸には市場や水族館があり、 多くの外国人を含む観光客でにぎわっています。 また、 唐戸からは対岸の門司行きの船が出ており、10分間で渡ることができます。
関門橋は東西の方向に架かっていると思われるかもしれませんが、 実際は本州から九州に向けて北西から南東の方向に架かっていて、 関門海峡を渡って 瀬戸内海( 東側 )から 日本海( 西側 )に出るには関門海峡を東北から南西に向けて進んだ後、 小倉の海岸工場地帯を左に見ながら北西方向に進まなければなりません。 関門橋の下から車で下関市の唐戸に向かうと、 左手に関門海峡が見え、 潮流の速いときにはあたかも大きな川のように感じられます。 潮流の最も速い関門橋の下あたりでは無風下で最大およそ時速 20 km になるそうです。
潮流は主に潮位差によって決まります。 関門海峡の日本海側は、 瀬戸内側に比べ太平洋からの距離があるため、 干満周期運動の位相が瀬戸内海側よりも 1 時間程度遅れています。( 太平洋沿岸よりも4時間遅れ ) また、 関門海峡の瀬戸内海側の海水の断面積が日本海側に比べてかなり狭くなっているため、 太平洋からの海水の流入による潮位の上昇が大きくなります。 具体的に言うと、 関門海峡の瀬戸内海側は、 干満による潮位差が 3.8 m で、関門海峡の日本海側は、 干満による潮位差が 1.5 m です。
したがって、 関門海峡の瀬戸内海側の方が満潮や干潮のときに瀬戸内海側と日本海側との潮位差は最高の 1.3 m となり、 潮流の速さは最高になります。 そして流れの方向が変化するのが、 関門海峡の瀬戸内海側が満潮や干潮になってからおよそ4時間後になります。 関門海峡の瀬戸内海側が満潮になっているとき、 潮流の方向は 北東→南西 であり、 関門海峡の瀬戸内海側が干潮になっているとき、 潮流の方向は 南西→北東 です。
うず潮で有名な鳴門海峡の最狭幅は 1.4 km で、 鳴門大橋の橋脚部の水深は 90 m で、 最大水深は 200 m です。 これに対して、 関門海峡は比較的浅く、 関門橋の近くにある最大水深部で 47 m です。 関門橋を船が座礁せずに通れるよう、 水深 13 m 以下の所は掘削作業が行われているそうです。