今朝未明は3年ぶりの皆既月食でした。
(1) 月食は満月のときしか起こらない
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月食は地球の陰に月が入る現象です。太陽−地球−月の順に一直線に並んだ状態のときに見られます。ということは、月は満月です。
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皆既月食が起こるのは満月のときの 1/12 ほどの確率です。月の公転軌道と地球の公転軌道が同一平面上にあるなら 100% の確率になりますが、そうでないからです。また、地球の大気のために太陽光が屈折するので、地球の陰になる部分は意外と狭いのです。月の公転軌道の地球に対して太陽と反対側の部分が地球の公転面の近くにあって、かつ、月がその局所軌道上にあるときのみ皆既月食が起こります。
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日本では観測者がどこにいても皆既月食が始まる時刻や終わる時刻はすべて同じです。ただし、月の位置は少し異なります。月面上の観察者にとっての地球の視野角は、地球上の観察者にとっての月の視野角の約4倍ありますが、それでも2度くらいで小さく、ましてや日本の視野角はその6分の1ですので、日本での観察にとっては、どこにいても月が反射する光は同じ様に見えるのです。
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一部の太陽光が地球の陰側に回り込むから、地球の影の輪郭がボケるのです。回り込む理由は光は波だからです。回り込む仕組みには2つあります。その一つが回析で、もう一つが地球の大気による屈折です。
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地球の陰側に回り込む光が赤色系で、月はその赤色系の光を吸収せずに反射するからです。地球の陰側に回り込む光が赤色系なのは、地球の陰側に回り込む光は地球の大気を通過した光だからです。地球の大気を通過した光が赤色系になるのは、太陽光に含まれている青色系の光が大気による散乱のために脱落していくからです。夕焼けが赤いのと同じ原理です。
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